「いつも忙しそうですよね」「超激務!」なんて言葉をかけられることが多い私ですが、確かに、通訳者であり、翻訳もこなし、社長業もやって、ショップ経営に、今はほぼ手が離れた雑誌編集(こうやって原稿は書いてますが)、コンポンチュナン焼のプロジェクトに加え、日本への出張もあるし、日本へ行けば行ったでお誘いを受け、カンボジアでもいろんなおつきあいや相談ごとを聞く時間も必要で、さらには犬の世話に猫の世話……常に何か予定が詰まっていて、そのために毎日毎日、バタバタやっています。個人の趣味に費やす時間が持てないし、もっと勉強の時間もほしいとか、ゆとりのある生活をしたいな、なんて思って悩んだ時期もありました。
確かに、ほんとに「忙しい」です。でも、ある日ふと思ったんですが、私は今の状態に不満足? いや、これだけのことを一度の人生でできるなんて、そうそうない話。それをやらせていただいている今の状態、それは私一人で決してやっているわけではなく、スタッフや仲間が支えてくれているからこそのこの状態に、何の不満があるのだろう。満たされてるではないか。そう思ったら悩みは吹っ飛びました。
人間って、満たされていない、足りないと思った瞬間に、心が貧しくなるんですね。そうなると、今の状態が単なる「忙しい」になってしまう。よく言いますよね。忙しい、忙しいと言っていると心がなくなってしまうよって。漢字のつくりが「心+亡」でできているから。確かにそうなのかも。忙しいから何かができない、忙しくて大変。そう言い始めると心が下を向いていく。
であれば、思うんです。あえて「いそがしい」ということを楽しめないかと。一度きりの人生ですから、きっちりやり切って生きていきたい。2014 年を迎えるに当たり宣言します。ボンユキいそがし宣言、しちゃいます!
2013.12-2014.1月号(第68号)掲載
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