このコラムはプノンペンにあるラッフルズメディカルカンボジアの八木加奈恵先生がカンボジアで子育てを通じて様々な子供との接し方などを紹介していきます。
今回は「子供の力」です。
「子供の力」
先日、家族でシアヌークビルの海に行ってきました。5歳の次男は魚や海の生き物が大好きで、海に行くのを心待ちにしていました。ちなみに、海に行く前、次男は足のつけるプールで1~2秒バタ足らしき泳ぎが出来る程度でした。初日、シアヌークビルに到着後、早速ホテルの前の海へ向かいました。次男は怖がって海には入らず、ビーチでカニや生きている貝を捕まえて遊んでいました。沢山捕まえて、バケツに入れ、とても嬉しそうでした。
二日目、ボートで沖の方まで行き、珊瑚礁や無人島でシュノーケリングをしました。次男はシュノーケリングがまだ出来ないのですが、終始海にプカプカ浮かんでとても楽しそうでした。水が綺麗だったので、水に顔をつけなくても、海を泳いでいる綺麗な魚が見えて喜んでいました。なんと6時間も海で過ごしました。
最終日、またホテル前の海で遊びました。この日、次男は浮き輪を持って自ら積極的に海に入って行きました。さらに、海の底から夫の弟がヤドカリを5匹も見つけ、次男は興奮マックスです。
そして帰る時間が近づいて来たので、最後にホテルのプールで過ごすことになりました。すると次男が突然、全く足のつかない深いプールで、端から端まで4~5メートルの距離を泳ぎきりました。こんなのへっちゃらだよという感じで得意顔です。
子供の出来ないことに対し、私たちは一生懸命練習させたり、特訓させたりしがちですが、そうしなくても、出来る時期が来たら自らやるというのを目の当たりにした瞬間でした。好きなことをとことん楽しむことで、苦手なことを克服出来る、これは子供の神秘的な力だと思います。
ラッフルズメディカルカンボジア小児科専門医、総合診療医、タッチセラピスト。乳児検診、発達障害児診療、成人の心療内科等臨床経験多数。平日毎日出勤。2 児の母(子育て中)。
Raffles Medical Cambodia
<過去の記事一覧>
1:子供のストレスとどう向き合う?
2:友達付き合いの大切さ
3:不登校①
4:不登校②
5:「過保護」と「過干渉」
6:「共感の声かけ」
7:「スキンシップのすすめ」
8:「挨拶の出来る子」
9:「発達と感覚」
10:「子供の叱り方」
11:「親の祈り」
12:「ゲームやYouTubeとの付き合い方」
13:「続・ゲームやYouTubeとの付き合い方」
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