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アンコール見聞録 #11 遺跡内は犬禁止

NyoNyum Magazine にて連載しているコラム「アンコール見聞録」

上智大学アジア人材養成研究センター現地責任者として、シェムリアップでアンコール建築に関する研究を行っている三輪悟さんが、アンコール建築の歴史や、遺跡の周りで営まれる生活、カンボジアにまつわるあれこれを綴ります。

今回は、アンコールワットと犬の関係について。

遺跡内は犬禁止

犬禁止の看板

犬禁止の看板(チャウサイテボダにて、2018 年 7 月)

2006 年 9 月のことである。
アンコール遺跡群の各遺跡入り口に「犬禁止」の看板が立つようになった。

13 世紀末に中国人の周達観がカンボジアを訪れ、その著書『真臘風土記』の中で、城郭(=アンコールトム)について言及する際、「ただ狗(いぬ)だけは門を入るのを許さない」と書いている。
注釈には「犬は不詳視されている」とある。

西参道を渡る飼い犬

西参道を渡る飼い犬

とはいえ遺跡には警備のために警察が昼夜を問わず常駐しており、番犬として遺跡敷地内で犬を飼う場合もある。
寺院参詣者がペットとして同伴する場合はともかく、盲導犬として連れる場合もあるだろう。

何より、野良犬として遺跡を出入りするケースが最も多いのは、 現場の実態である。
従って形骸化している規則ではある。

しかし、現代のカンボジアにおいてもなお犬に対するカンボジア人の意識は、往時のそれを引きずるものがあると感じるのである。

日本人が犬の頭をなでるのを見て、まゆをひそめるカンボジア人は今も多い。

(この記事は2019年2月に発行されたNyoNuym99号に掲載されたものを再掲しています。文中の情報は当時の情報です。)

コラムニスト: 三輪 悟(みわ・さとる)

上智大学アジア人材養成研究センター(シェムリアップ本部)助教
1997年10月よりシェムリアップ在住。専門はアンコール建築学。NyoNyum89号(2017年6月号発行)より遺跡やカンボジア生活にまつわる本コラム『アンコール見聞録』を連載。

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過去の記事

1:アンコールトーイに行ったことありますか?
2:「今日はいい天気?」~日本とカンボジア~
3:あれから20年
4:カンボジアは日本の先輩!?
5:アンコールワット西参道前の広場
6:アプサラ機構専門家による熊本視察
7:死んだカエルと干しガエル
8:アンコールワットの矢ワニ
9:西参道正面北側のナーガ
10:石の穴 あいたり、消えたり
11:遺跡内は犬禁止