(日本語) アンコール見聞録 #21 聖山クーレンでのキャンプ体験に想う(続編)
(日本語) アンコール見聞録 #21  聖山クーレンでのキャンプ体験に想う(続編)
2020.10.17

NyoNyum Magazine にて連載しているコラム「アンコール見聞録」

上智大学アジア人材養成研究センター現地責任者として、シェムリアップでアンコール建築に関する研究を行っている三輪悟さんが、アンコール建築の歴史や、遺跡の周りで営まれる生活、カンボジアにまつわるあれこれを綴ります。

今回は、聖山クーレンでのキャンプ体験の続編です。

 

予想以上のキャンプ人気

前号にてクーレン山でのキャンプについて書きました。

その後、カンボジア人の間で想像を超えるほどキャンプが流行していることを知り、改めて続編としてキャンプの楽しみ方と注意点について。

緊急的に補足したいと思います。

 

昼の絶景、夜の絶景

Poeng Ta Kho の絶景ポイント

クーレン山は自然豊かな絶景ポイントが散在する歴史ある素晴らしい景勝地です。

一方で森林伐採などの環境破壊の問題があることも事実です。

訪問時に注意すべき一例をあげます。

最近人気の高まった Poeng Ta Kho はメイン道路からのアクセスが良く、まさに絶景であります。

ただし、岩盤上には安全対策の柵はなく滑落すれば死に直結するリスクは頭に入れておく必要があります。

テント一式はすべて整えてもらえます

今回のキャンプ地は大滝から南へ約 5 ㎞離れた岩盤の上で、テントにはマットや毛布が用意され、手洗いと最低限の夜間のライトが整う立派なサイトでした。

目を凝らすと遠くにクロム山や大観覧車を見ることができます。

市内より約30 ㎞ほど離れており光害がないため、空が晴れていれば満天の星空と流星を堪能することができます。

 

自然環境への配慮を !

岩盤上を流れる小川で遊ぶ子供ら

クーレン山では随所で巨大な岩盤が露出しており、しばしばその上を小川が流れます。

残念なことに近年自然と触れ合うマナーを知らない訪問者が増え、多くの落書きが目立ちます。

岩に深く傷をつけた落書きは容易に消すことはできません。

また道路沿いには投棄されたゴミが多く美しい自然景観を損ねる一因となっています。

訪問される皆さん、今すぐに「ゴミの持ち帰り運動」を始めてみませんか?

ごみをごみ箱に捨てるだけでは間に合わない、そんな感覚を今回覚えました。

美しい河床を台無しにする落書き

 

旅の手配(参考)

おなかを満たす炭火焼 BBQ

今回はウエンディーツアー・カンボジア(S.M.I.トラベル)さんに手配をお願いしました。

移動、食事、宿泊はすべてお任せで日本語ガイドさんの同行案内付きで安心です。

現地のセキュリティーを考えるとソロは控え、旅行会社さんを通じて安全に行かれることを勧めます。

ご興味ある方はぜひ下記ウェンディーツアー・カンボジアまで。

@wendycambodia

Email : yoyaku.cambodia@wendytour.com (日・英)
Tel : 063-761278 / 015-854168 (日・ク)

 

(この記事は2020年10月に発行されたNyoNuym108号に掲載されたものを再掲しています。文中の情報は当時の情報です。)

 

コラムニスト: 三輪 悟(みわ・さとる)

上智大学アジア人材養成研究センター(シェムリァップ本部)助教
1997年10月よりシェムリアップ在住。専門はアンコール建築学。NyoNyum89号(2017年6月号発行)より遺跡やカンボジア生活にまつわる本コラム『アンコール見聞録』を連載。

 

 

前の記事:

過去の記事

7:死んだカエルと干しガエル
8:アンコールワットの矢ワニ
9:西参道正面北側のナーガ
10:石の穴 あいたり、消えたり
11:遺跡内は犬禁止
12:米価が3倍になる継続性
13:外国人の遺跡入場者数
14:仏人がジャワに学んだ修復手法
15:アンコールワットの睡蓮
16:大阪万博 旧カンボジア館
17:アプサラ機構創設25周年
18:プノンペンオリンピックスタジアム
19:新型コロナとアンコール観光
20:聖山クーレンでのキャンプ体験に想う

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