【ボンユキエッセイ No.120】そしてまた日本に行って戻って、 行って戻ってきた!
【ボンユキエッセイ No.120】そしてまた日本に行って戻って、 行って戻ってきた!
2022.08.30

2003年のNyoNyum創刊当初から連載している「ボンユキエッセイ」。

カンボジアに長年住むと街の移り変わりが見えてくる。

おもしろくもあり、どこかもどかしくもある。

通訳、翻訳、会社経営に奮闘中のボンユキこと山崎幸恵がおくるカンボジアあれこれ。

今回は、どんなお話なのでしょうか。

 

そしてまた日本に行って戻って、 行って戻ってきた!

前回のエッセイの執筆をして5月の末頃。次の日本行きを計画しよう!なんて締めくくりをしていた私だが、実はその頃すでに6月の日本渡航が決まっていた。4月頃運用されていた日本入国の水際対策が急展開し、ちょうど日本政府が新たな措置としてコロナ感染の指定国を「青」「黄」「赤」で分け、それぞれの国からの日本への入国条件を定めた、その運用開始の日に入国となった。

入国前にMySOSでファストトラックの登録をするところまでは4月の時点と同じだったが、「青「黄」「赤」をどのように確認するのだろうかと思っていた。空港に到着し、MySOSを登録しているかどうかを聞かれ、登録している人としていない人に振り分けられる。そして次のチェックポイントでどこの国から来たかを聞かれた。カンボジアと答えたのだが「ワクチン証明書」を見せるように言われる。カンボジアは「青」の国で、入国の際の条件にワクチン接種の有無は問わないはず。なぜ?と思いながらも持っていた証明書を提示。明らかに、最前線で運用にあたっている人が新しい方針の流れと合わない行動をしていると思った。

だが、その方々も一生懸命に対応しているのだしと思い求めに応じ、晴れて日本国検疫所からの「青い紙」を渡される。これであとは入国審査で終わりね、と思って歩いていくと、なんと入国審査の前にまた検疫チェックポイントが。そこでMySOSのQRコードを読み取り最終確認終了となったのだけど、思わずその方に「アプリとの連携というか、ファストトラックの事前審査の段階で色分けした国の確認をすれば、無駄が省けるのではないでしょうか」と提案してみた。

それが功を奏したのかどうかはわからないけど、実は7月にもう一度日本に行く用事があり、同じようにアプリに事前登録をしたところ、アプリでの審査の段階で過去14日間の滞在国「カンボジア」という表示が出るようになり、出発前のPCR検査陰性証明書をアップロードしてしばらくすると、アプリが「青色」に表示された。日本の空港到着後、その「青の画面」をまるで水戸黄門のように見せながら歩けば、「ははぁ!こちらへお進みください~」、という対応を受けられるようになったのだ(「ははぁ!」はなかったが(笑))。

新しい方針とその運用のタイムラグを体験したというお話。今年後半も日本での仕事が多くなりそうなので、さらに進化する水際対策・対応をウォッチできるのだろうか。いや、そんなことを楽しみにするのではなく、だれもがいつでも自由に出入国できるようになってほしいものだ。

 

〈ボンユキ・プロフィール〉

Cambodia Joho Service 代表
/日本カンボジア通訳翻訳家

神奈川県出身。在カンボジア歴、足掛け28年
翻訳、通訳のほかカンボジア関連のアレンジやコーディネートを手がけることも。
仕事に追われつつも、大好きなビールは絶対に欠かさない。
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