このコラムはプノンペンにあるラッフルズメディカルカンボジアの八木加奈恵先生がカンボジアで子育てを通じて様々な子供との接し方などを紹介していきます。
今回は前回の「ゲームやYouTubeとの付き合い方」の続編です。
「続・ゲームやYouTubeとの付き合い方」
前回のコラムで「ゲームやYouTube との付き合い方」について書きましたが、ちょうどそのしばらく後で『スマホ脳』と『最強脳』(いすれもアンデシュ・ハンセン著)という本を読む機会がありました。
アンデシュ・ハンセンはスウェーデンの精神科医で『スマホ脳』は16 カ国で発売され、世界的ベストセラーとなっています。これらの本はスマホなどのデジタルデバイスによる睡眠障害、うつ、記憶力や集中力、学力の低下、依存など負の側面に対していかに注意が必要か、またその悪影響を防ぐためには運動をすることが最も大事であるということが書かれています。
さらに、この本では具体的な目安として、7 歳の子供の理想的なバランスは
① 運動1日最低1時間
② 睡眠 毎晩9~11時間
③ スクリーンタイム(スマホやタブレット、パソコンやテレビといった機器を使う時間)1日2時間まで
と書かれています。皆さんのお子さんはこの目安を守れているでしょうか。私の考えでは、年齢が低いほど運動時間をさらに増やし、スクリーンタイムをさらに減らす必要があると思っています。
私は以前のコラムの「発達と感覚」で、運動が感覚を刺激し、子供の発達を促すという内容で運動の重要性について書きました。運動が脳に良いということは色々な場所で証明されています。
前回のコラムに書いたように、スクリーンタイムを強制的に制限せずに、お子さんとうまく話し合いながら、この理想のバランスに近づけるようにするのが、私達大人の役目ではないかと思います。
ラッフルズメディカルカンボジア小児科専門医、総合診療医、タッチセラピスト。乳児検診、発達障害児診療、成人の心療内科等臨床経験多数。平日毎日出勤。2 児の母(子育て中)。
Raffles Medical Cambodia
<過去の記事一覧>
1:子供のストレスとどう向き合う?
2:友達付き合いの大切さ
3:不登校①
4:不登校②
5:「過保護」と「過干渉」
6:「共感の声かけ」
7:「スキンシップのすすめ」
8:「挨拶の出来る子」
9:「発達と感覚」
10:「子供の叱り方」
11:「親の祈り」
12:「ゲームやYouTubeとの付き合い方」
13:「続・ゲームやYouTubeとの付き合い方」
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