【 カンボジアでHappy子育て!その17 】育児グッズ
【 カンボジアでHappy子育て!その17 】育児グッズ
2023.05.11

このコラムはプノンペンにあるラッフルズメディカルカンボジアの八木加奈恵先生がカンボジアで子育てを通じて様々な子供との接し方などを紹介していきます。

今回は「育児グッズ」です。

 

「育児グッズ」

赤ちゃんを育てる際、様々な育児グッズがとても役立ちます。育児グッズは年々進化し、ますます便利になり、子供が赤ちゃん時期の忙しいお母さんにとって、手放せないものは多くあると思います。特に抱っこ紐はほとんど全てのお母さんが使用経験があると思います。私も子供が小さい頃は寝かしつけに大変お世話になりました。

他にも、まだ腰座り前から使用できるベビーチェアや自立歩行以前で使用する歩行器などは、赤ちゃんも喜び、便利であるため積極的に使用されがちですが、こういった育児グッズにはデメリットがあると私は考えています。

産まれてから 1 歳までの発達のメインは身体の発達です。ねんね→首すわり→腹ばい→寝返り→ずり這い→ハイハイ→お座り→つかまり立ち→自立歩行の順に発達します。赤ちゃんの発達は上記の順序が大切であり、次の発達に移行するためにはその一つ前段階の発達をたくさんする必要があります。

つまり、首がすわるようになるためにはねんねの状態をたくさんする必要があり、寝返りができるようになるためには腹ばいをたくさんする必要があります。お座りや自立歩行ができるようになるためにはずり這いやハイハイをたくさんする必要があります。

また、自立歩行ができて安心していても、こういった赤ちゃん時期の動きを十分にできていない子は、その後に言葉、対人関係、学習などでつまずくことが出てきます。

話を戻しますが、便利な育児グッズである抱っこ紐やベビーチェア、歩行器はこういった赤ちゃん時期のねんねや腹ばい、寝返りや這う時間を奪ってしまうため、あまり長時間使い過ぎると発達に影響が出てしまう可能性があります。

育児グッズは忙しいお母さんたちの味方になるため、使用することを否定はしませんが、デメリットもあることを頭に入れながら、使い過ぎには注意して欲しいと思います。

 

この記事を書いた人:八木加奈恵


ラッフルズメディカルカンボジア小児科専門医、総合診療医、タッチセラピスト。乳児検診、発達障害児診療、成人の心療内科等臨床経験多数。平日毎日出勤。2 児の母(子育て中)。
Raffles Medical Cambodia

 

@RafflesMedicalCambodia

 

<過去の記事一覧>

1:子供のストレスとどう向き合う?
2:友達付き合いの大切さ
3:不登校①
4:不登校②
5:「過保護」と「過干渉」
6:「共感の声かけ」
7:「スキンシップのすすめ」
8:「挨拶の出来る子」
9:「発達と感覚」
10:「子供の叱り方」
11:「親の祈り」
12:「ゲームやYouTubeとの付き合い方」
13:「続・ゲームやYouTubeとの付き合い方」
14:「子供の力」
15:「蟯虫」
16:「ワクチン」
17:「育児グッズ」

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