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どうしましたか #45 ジカ熱がカンボジアに?!

NyoNyum Magazine にて連載している医療コラム「どうしましたか」

ケン・クリニック院長の奥澤健氏が、流行病の対策、風邪やけがの処置方法から、病院での出来事、おすすめのダイエット方法までいろいろな医学トリビアを愉快に綴ります。

今回は、カンボジアでも発生するジカ熱について。

ジカ熱がカンボジアに?!

2015 年ブラジルで流行が始まったジカ熱は、あっという間にアメリカ大陸に拡大した。

2016 年のリオデジャネイロ・オリンピックでは、選手が出場を躊躇したり、日本の外務省が渡航注意を呼びかけたりしたので、記憶している方もおられよう。

「今さらジカ熱?」と思われるかもしれないが、世界で流行はまだ続いているのである。

ジカ熱はウイルス感染症で、蚊に刺されることによって感染する。
この蚊はネッタイシマカとヒトスジシマカで、デング熱を媒介する蚊と同種である。

症状もデング熱とよく似ていて発熱、頭痛、関節痛、発疹など。
ただし発熱は 38.5℃未満とそれほど高くなく、その他の症状もデング熱に比べれば軽症であることが多い。

WHO はジカ熱の感染報告によって国や地域をカテゴリー 1 ~4 の 4 段階に分類している。

1 は『感染伝播が現在でも起きている地域』で最も注意が必要である。
中南米諸国とフロリダ州の一部、シンガポールなど。

2 は『中断なく感染伝播が起きている地域』つまり「流行というほどではないが、しばしば患者が発生する」ということ。
カンボジアを含め近隣のタイ、ラオス、ベトナム、インド、インドネシアなどがある(日本は 3、4 にも入っておらず圏外)。

デング熱はヒトからヒトへの感染はないが、ジカ熱は性行為で感染する例が報告されている。
特に妊娠中の女性が感染すると胎児に小頭症などの合併症が出る可能性があるため注意が必要だ。

つまり予防が大事。しかしデング熱同様、予防接種はない。

やはり蚊に刺されないようにするしかないのである。

(この記事は2017年12月に発行されたNyoNuym92号に掲載されたものを再掲しています。文中の情報は当時の情報です。)

コラムニスト:奥澤 健(おくざわ・けん)

医学博士
2010 年 2 月よりプノンペンにケン・クリニックを開業。1963 年生まれ。東京医大卒。キズを早くきれいに治す「湿潤療法」と医学的に正しい 「低糖質ダイエット・健康法」を指南。NyoNyum48号(2010年8月発行)より本コラム連載。

ケン・クリニックホームページ

 

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35:MEC食(中編)
36:MEC食(後編)
37:世界三大感染症 その①結核
38:世界三大感染症 その②エイズ
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40:ビールと血糖値の関係
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43:飲むなら「ゼロ」
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45:ジカ熱がカンボジアに!?