(日本語) どうしましたか #58 開業10周年を迎えて
(日本語) どうしましたか #58 開業10周年を迎えて
2020.02.15

NyoNyum Magazine にて連載している医療コラム「どうしましたか」

ケン・クリニック院長の奥澤健先生が、流行病の対策、風邪やけがの処置方法から、病院での出来事、おすすめのダイエット方法までいろいろな医学トリビアを愉快に綴ります。

ケン先生、開業10周年おめでとうございます!

今回は、先生の開業10周年の思い出と決意について。

開業10周年を迎えて

今年 2020 年 2 月で当院は開業 10 周年を迎えた。

あっという間に月日は過ぎたが、一区切りがついたようで感慨ひとしおである。開院前は準備が大変であった。

今のように欲しいものはすんなりと手に入らず、一つの物を探すのに一日がかりであった。

それどころか、さんざん駆け回っても見つけることができずに「今日も何もできなかった…」とため息まじりに日が暮れることも珍しくなかった。

医師としてできることは、自宅の飼い犬の肉球のケガを湿潤療法で治療することぐらいであった。

「早く人間を診たい !」と妖怪人間ベム(40 代以下の人はわからないですね、すみません)のようなことを毎日思っていた。

内装工事も遅々として進まず、開業の日までやきもきしたのを昨日のことのように覚えている。

それでも予定していた日にクリニックを開業させた。

間に合ったというよりは、無理矢理こぎつけた、いわゆる “ソフトオープン”だ。

最初は聴診器一つで開業したようなものである。

レントゲンが撮れるようになったのは、その 3 ヶ月後であった。

それからプノンペンはさらに発展し、70 年代の日本を彷彿とさせる高度経済成長期から一気にバブルに突入してしまったかのように思える。

はたしてカンボジアは大丈夫なのだろうか ?と将来を憂いつつも、これからもまだまだこの国で頑張っていこうと決意を新たにした。

(この記事は2020年2月に発行されたNyoNuym105号に掲載されたものを再掲しています。文中の情報は当時の情報です。)

コラムニスト:奥澤 健(おくざわ・けん)

医学博士
2010 年 2 月よりプノンペンにケン・クリニックを開業。1963 年生まれ。東京医大卒。キズを早くきれいに治す「湿潤療法」と医学的に正しい 「低糖質ダイエット・健康法」を指南。NyoNyum48号(2010年8月発行)より本コラム連載。

ケン・クリニックホームページ

 

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48:麻疹ワクチンをうちましたか?
49:ざんねんな(?)デング熱ワクチン
50:風疹ワクチン「も」うちましたか?
51:手足口病は大人にもうつる!?
52:食あたりに気をつけて!
53:クリニック開業とインタビュー
54:狂犬病ワクチンがない!?
55:熱がないのにデング熱
56:問診不可能なカンボジア人患者(前編)
57:問診不可能なカンボジア人患者(後編)
58:開業10周年を迎えて

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