どうしましたか #72 日本の水際対策とは何だったのか?
どうしましたか #72 日本の水際対策とは何だったのか?
2022.06.15

カンボジア生活情報誌NyoNyum Magazine にて連載している医療コラム「どうしましたか」

ケン・クリニック院長の奥澤健先生が、流行病の対策、風邪やけがの処置方法から、病院での出来事、おすすめのダイエット方法までいろいろな医学トリビアを愉快に綴ります。

今回は、”日本の水際対策とは何だったのか?”です。

 

日本の水際対策とは何だったのか?

4月のクメール正月に、1週間だけ帰国した。コロナ騒動でずっとカンボジアの外に出られなかったので、実に2年半ぶりの日本であった。つかの間の滞在であったが、それなりに楽しめた。しかし日本の水際対策には辟易した。

私はワクチンを合計4回接種しているが、そのうち2回は中国製のシノバックである。WHOが認めているのに日本政府が中国製ワクチンを認めないので、2回としか数えてもらえない。3回接種していないと「接種済み」とはならないため、0 回と同等の扱いで「7日間の自宅等待機」とされた。

それから1日に数回MySOSというアプリを通してAIから電話がかかってきて、現在地を知らせろという。食料調達のための外出は認められているが距離の指定はなかった。登録した地点から500m位離れたところで買い物をしているときに連絡があって応答したら、「離れすぎているのですぐに戻ってください」という画面が出た。でもそれだけで終わった。無視し続けていたら氏名を公表する罰則があるようだが、それも1月以降行われていないらしい。

待機期間途中解除のため3日目にPCR 検査を受けた。この外出も認められている。陰性結果を登録したら数分後に通知が来た。「解除は明日からです」って、今この瞬間からでいいじゃないか!と思わず毒づいた。

世界各国で制限が撤廃されつつある中、日本はまだこの滑稽な水際対策を続けている。しかし、6月からは大幅に緩和するとの発表があった。この号が出ている頃には自由に往き来ができていることを切望する。

(この記事は2022年6月に発行されたNyoNuym119号に掲載されたものを再掲しています。文中の情報は発行当時の情報です。)

 

コラムニスト:奥澤 健(おくざわ・けん)

医学博士
2010 年 2 月よりプノンペンにケン・クリニックを開業。1963 年生まれ。東京医大卒。キズを早くきれいに治す「湿潤療法」と医学的に正しい 「低糖質ダイエット・健康法」を指南。NyoNyum48号(2010年8月発行)より本コラム連載。

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48:麻疹ワクチンをうちましたか?
49:ざんねんな(?)デング熱ワクチン
50:風疹ワクチン「も」うちましたか?
51:手足口病は大人にもうつる!?
52:食あたりに気をつけて!
53:クリニック開業とインタビュー
54:狂犬病ワクチンがない!?
55:熱がないのにデング熱
56:問診不可能なカンボジア人患者(前編)
57:問診不可能なカンボジア人患者(後編)
58:開業10周年を迎えて
59:新型コロナウイルス騒動に思う
60:感染症に対するビタミンの不都合な真実。 オーソモレキュラーとは?
61:手洗い習慣の功罪
62:「with コロナ」でいきましょう♪
63:数字に惑わされるな !「ワクチンの有効率」とは?
64:「禁煙のススメ」
65:「トコジラミ」
66:「コロナワクチンをうってきた」
67:「ウイルス変異株は怖いのか?」
68:「中和抗体とは?」
69:「コロナの飲み薬、ついに市場へ !?」
70:「 オミクロン株は終わりの始まり」
71:「長引く咳「感染後咳嗽」とは?」
72:「 日本の水際対策とは何だったのか?」

 

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