ニョニュムでおなじみのカンボジア国内企業を訪問する「オ・ト・ナの社会科見学」。
今回は旅行者にとって新たな観光の名所となりそうなプノンペンのヒマワリホテル内にある「ヒマワリマイクロブリュワリー(ビール醸造所)」を訪問しました。
※今後は少しずつWebサイトでも紹介していきます
第29回「ヒマワリマイクロブリュワリー(ビール醸造所)」
近頃日本では、国内や世界各地で造られたご当地ビールが一大ブームとなっている。カンボジア国内でもアンコールビールはじめ、いくつかの国産ビールが存在する。今回はその中でも最近人気のヒマワリホテルのビール醸造所を訪れた。
プノンペンのサップ川沿いで2005年にオープンしたヒマワリホテルは、2012年にホテル内にビール醸造所を建設。アメリカで5年修行を積んだシンガポール人のビアマイスターを招聘し、この地でビール造りを始めたApsara Gold、Gem & Jade、OatS、CentenniALE という名の合計4種類が造られている。ここを訪れる客層は旅行者と在住者が半々だという。宿泊客はホテル内のレストランだけでなく、各部屋に設置されたミニバーにも2 種類のビール(Apsara Gold、Gem & Jade)が瓶で常備されているので部屋で楽しむこともできる。プノンペンのレストランにも卸しているという。アメリカのオバマ前大統領がカンボジアを訪れた際、依頼を受けて大好物のハニービールを造ったこともあるそうだ。パーティーなどでリクエストに応じて味を変えたオリジナルビールを造ることも可能なんだそう。
4種類のビールはそれぞれ特徴があり、Apsara Gold(アルコール度数5%)は飲み口軽めでさっぱりした味でアジア人に人気。Gem & Jade(同5%)はドイツビールのように味わい深くてコクがあり、風味豊か。CentenniALE(同6.5%)はアメリカビールのような爽やかな飲みやすさと後味の良さで日本のビールに近い味。OatS(同6.5%)はギネスのようなスタウトビールで苦味が強い濃厚な味わいを楽しむことができる。
店内にはビールの製造工程を示した図や麦芽が飾られている。麦芽はドイツから、ホップはアメリカ、ニュージーランド、オーストラリアから輸入。最高級の麦芽とホップから作られたビールは、独特の風味とビール本来のおいしさが味わえる。
オープン当初はシンガポール人のビアマイスターが造っていたが、現在は彼の技術指導を受けている2人のカンボジア人アシスタントが中心となってビール造りを行っている。人の手でしっかり状態を確認して対応し、機械で圧力や温度などをきちんと管理している。
4種類のビールが入っている各タンクが1回で造れる量は約200リットル。準備から完成まで1カ月ほどかかる。
Apsara Goldは国際ビールコンペティションで銅賞、Gem & Jadeはアジアビールアワードで銀賞を受賞した実績がある。
ホテルロビー奥にあるブリュワリーの飲食スペース。毎日夕方4時から夜8時までのハッピーアワーは自家製ビールが30%オフに。ビールはこの隣にあるメインダイニングでもオーダーできる。
設立5周年の記念ビールとして、6月から新作のCashew Apple Craft Beer(カシューアップルの果汁40 %、Apsara Gold 60 %)も販売している。フルーティーでさっぱりした飲み口のビール。旬のフルーツを使用しているため、生産量限定で無くなり次第販売終了となる限定商品。
<最新号NyoNyum 89号 より>
HIMAWARI MICROBREWERY
Tel: 016-871-766/756 Open: 12:00-22:30 Every day
Add: HIMAWARI Hotel Apartments, No.313, Sisowath Quay, Phnom Penh
Facebook: ヒマワリマイクロブリュワリー公式Facebookページ
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