(日本語) Moi Moi ライフ #20 1日1000リエルのアンチエイジング体操
(日本語) Moi Moi ライフ #20 1日1000リエルのアンチエイジング体操
2020.02.01

NyoNyum Magazine にて連載しているスローライフエッセイ「Moi Moi ライフ」
(「Moi Moi」とは、クメール語で「ひとつひとつ、ゆっくりと」の意味)

シェムリァップで暮らす小出陽子さん。自身が運営するカフェレストラン「Cafe Moi Moi」での発見や、NGO「アンコール人材養成支援機構:JST」の活動、JSTがサポートしている「バイヨン中学高等学校」の近況、そして普段の暮らしで感じたいろいろなことを綴ります。

今回は、広場で開かれるエクササイズについて。

1日1000リエルのアンチエイジング体操

私の毎日の仕事は、終日椅子に座って行うデスクワークが大半を占めるのですが、あるとき、夕方になると目は疲れ、足はむくみ、肩が凝るなど、疲労感に悩まされるようになりました。

そんなとき、在住日本人女性ならスパやマッサージに通うところでしょうが、それらが少々苦手な私は、町の広場で行われている庶民向けのエクササイズに参加してみることにしました。

インストラクターの先導で、毎日2回、1時間半ずつ行われている、音楽に合わせて行う体操です。参加者の大半は、健康に気を配る余裕が出てきた30代後半~50代のシェムリァップ市民で、9割以上が女性です。

このエクササイズ、私がまず惹かれたのは、出入りが自由で自分のペースで体を動かせばよいという気軽さです。さらに、日替わりメドレーで1日10曲ほど踊るカンボジアンダンスは、日本人にはなじみの薄いリズムと振り付けのオンパレード。

これが結構な頭の体操にもなるのです。1曲覚えきらないうちに次の曲が始まるので戸惑うことも多々ありましたが、日を重ねるうちに上達していく自分に、徐々に喜びを感じるようにさえなり、見事にはまってしまいました。

体操を始めてみると、これまで自分がいかに体を動かさない生活を送っていたか、ということにも気づかされました。以前はといえば、両腕を肩より上に上げる必要のない生活、アンダンテより早く歩く機会がない毎日…。

こうして音楽に合わせて大きく体を動かすと、体の隅々までほぐれていくのがわかります。そして終わるころには、足のむくみはすっかり取れ、体は軽く、爽快感に満たされ、一緒に踊った仲間との間には軽い連帯感さえも生まれるのです。

気になっていた肌荒れはすっかり解消され、しかもその後に飲むビールのおいしいこと!
1回1000リエル、たったの25セントでできる毎日のアンチエイジング体操。おススメです!

(この記事は2015年6月に発行されたNyoNuym77号に掲載されたものを再掲しています。文中の情報は当時の情報です。)

コラムニスト: 小出 陽子(こいで・ようこ)

一級建築士 ・ レストランオーナー
2000 年、UNESCO/JSA 遺跡修復オフィス建設のためカンボジアに赴任。2005 年シェムリァップにレストランカフェ「Cafe Moi Moi」 をオープンする。同年 JST(NGO;アンコール人材養成支援機構)を設立に携わり農村地域の支援活動を始める。現在は、バイヨン中学校、高校の運営も行っている。
JSTホームページ Cafe Moi Moi 紹介記事

 

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10:みんなで中学校をつくろう!
11:村の中学校が開校した!
12:未来へのバトン
13:農村案内ツアー開始!
14:雨降って地固まる
15:20年の重み
16:カンボジア遊農民のキュウリ畑
17:治水工事をめぐるてんやわんや
18:教師がいない危機に直面するバイヨン中学校
19:バイヨン中学校の菜園ビジネス
20:1日1000リエルのアンチエイジング体操

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