NyoNyum Magazine にて連載しているスローライフエッセイ「Moi Moi ライフ」
(「Moi Moi」とは、クメール語で「ひとつひとつ、ゆっくりと」の意味)
シェムリアップで暮らす小出陽子さん。自身が運営するカフェレストラン「Cafe Moi Moi」での発見や、NGO「アンコール人材養成支援機構:JST」の活動、JSTがサポートしている「バイヨン中学高等学校」の近況、そして普段の暮らしで感じたいろいろなことを綴ります。
今回は、バイヨン中学校で行われた運動会の様子と、次に開催される文化祭の計画について。
次は文化祭!
今年1月に行われたバイヨン中学校の第3回運動会は、地域の小学生や隣の中学校生徒の参加種目あり、カンボジア伝統武術を取り入れた種目ありの、これまで以上にカンボジアらしい運動会となりました。
また、地域住民はもちろん、海外からの支援者も多数来訪し、会場は終始、興奮と熱気に包まれていました。
JSTインターン学生が作製した運動会ダイジェスト動画がユーチューブにアップされていますので、ぜひご覧ください!
そんな運動会の興奮冷めやらぬバイヨン中学校ですが、今度は文化祭を行いたい!と意欲を燃やしています。
校長によると、地域の文化や伝統を皆で共有するとともに、生徒たちの創意・工夫を発表する場としたいとのことで、構想は大きく3つ。
1つ目は、代々受け継がれ、現在も使われている漁具・農具・生活用具・伝統楽器などを集めた「民具の展示」です。
2つ目は「信仰と修行」で、バイヨン中学校エリアの5つの村で行われている伝統儀式や土着信仰をまとめ、披露するとのこと。
以上は各村の長老や生徒の家族の協力を仰ぎながら準備を進めていくようです。
3つ目は「物産展」。生徒が学校菜園で育てた野菜、各村のお菓子や料理、生徒たちの手作り手芸品などの販売です。
生徒一人一人が販売品を育て/作り、商品の並べ方を工夫し、売上金の計算をすることによって、実践的な勉強になると同時に生きる力が養われると考えています。
また、食品容器にはプラスチック製品ではなくバナナや蓮の葉を使用するなど、環境への理解を深めるきっかけにもしたいとのこと。
なんと奥深い企画!
きっと日本人にはないオリジナルな発想が次々と飛び出し、ユニークな文化祭となることでしょう。
日にちも5月20日(日)と決定しました。カンボジア人の、カンボジア人による、カンボジア人のための文化祭を皆でぜひ訪ねてみませんか?
(この記事は2018年4月に発行されたNyoNuym94号に掲載されたものを再掲しています。文中の情報は当時の情報です。)
一級建築士 ・ レストランオーナー
2000 年、UNESCO/JSA 遺跡修復オフィス建設のためカンボジアに赴任。2005 年シェムリアップにレストランカフェ「Cafe Moi Moi」 をオープンする。同年 JST(NGO;アンコール人材養成支援機構)を設立に携わり農村地域の支援活動を始める。現在は、バイヨン中学校、高校の運営も行っている。
JSTホームページ Cafe Moi Moi 紹介記事
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27:初めてのクーラー
28:アンコール・ワットの珍味
29:真夜中のアンコール・ワット
30:進化するバイヨン中学校
31:めざせ、カンボジアらしい運動会!
32:ロムドゥールカンボジア誕生か?
33:〝学泊〞で一味違ったカンボジア体験
34:始業式と卒業式
35:子供向け水環境絵本で学ぼう!
36:教師不足解消への道?
37:次は文化祭!
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