(日本語) Moi Moi ライフ #39 #cafemoimoiで繋がる輪
(日本語) Moi Moi ライフ #39 #cafemoimoiで繋がる輪
2020.02.01

NyoNyum Magazine にて連載しているスローライフエッセイ「Moi Moi ライフ」
(「Moi Moi」とは、クメール語で「ひとつひとつ、ゆっくりと」の意味)

シェムリアップで暮らす小出陽子さん。自身が運営するカフェレストラン「Cafe Moi Moi」での発見や、NGO「アンコール人材養成支援機構:JST」の活動、JSTがサポートしている「バイヨン中学高等学校」の近況、そして普段の暮らしで感じたいろいろなことを綴ります。

今回は、Cafe Moi Moiの由来、想定外の意味がつくった繋がりについて。

#cafemoimoiで繋がる輪

13年前、Cafe Moi Moiをオープンしたばかりの頃。
ふらりとやってきた欧米人から「ここはフィンランド料理のレストランですか?」と尋ねられました。

彼曰く、フィンランド語でmoimoi(モイモイ)は「こんにちは」とか「じゃあまたね!」といった軽い挨拶言葉とのこと。
フィンランド料理のレストランだと思って入って来られたのでした。

その後、フランス人からは「moimoi(モアモア)? フランス料理のお店?」と聞かれたこともあり、そのとき初めて、フランス語で「moi(モア)」は英語の「me(ミー)」に相当する言葉だということを知ったのでした。

シェムリアップのCafe Moi Moiの名前の由来はというと…。
まず、ムォイ=moiはカンボジア語で数字の「1」。
それを2つ続けるとアンコール地方の方言で「ひとつひとつ」とか「ゆっくりゆっくり」という意味になります。

「ゆっくりのんびりとカンボジアを味わってくださいね!」という思いを込めて付けた名前でした。

そして最近。インスタグラムを始めたところ、#cafemoimoiのキーワード検索で、日本全国にある北欧風カフェ、その名も「カフェモイモイ」を何軒も発見!どこもとても素敵で、すぐにでも行ってみたくなるお店ばかりです。

そこで一時帰国の折に、その中の1つ、東京にあるcafe moimoiを訪ねてみることにしました。

西武多摩湖線の八坂駅から徒歩1分にあるそのお店は、北欧をイメージした落ち着いた空間に、心の込もった家庭料理を出すくつろぎのカフェでした。

お料理好きの家族が脱サラしてつくったのよ、とオーナー。
初対面だというのに、久しぶりに再会した親戚のような親近感で話がはずみ、今度はカンボジアでお会いしましょうということに。

海を越え、国を超えて#cafemoimoiで繋がるご縁。
次はどちらのモイモイを訪ねようかしら……。

(この記事は2018年8月に発行されたNyoNuym96号に掲載されたものを再掲しています。文中の情報は当時の情報です。)

コラムニスト: 小出 陽子(こいで・ようこ)

一級建築士 ・ レストランオーナー
2000 年、UNESCO/JSA 遺跡修復オフィス建設のためカンボジアに赴任。2005 年シェムリアップにレストランカフェ「Cafe Moi Moi」 をオープンする。同年 JST(NGO;アンコール人材養成支援機構)を設立に携わり農村地域の支援活動を始める。現在は、バイヨン中学校、高校の運営も行っている。
カンボジアのCafe Moi Moi 紹介記事

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29:真夜中のアンコール・ワット
30:進化するバイヨン中学校
31:めざせ、カンボジアらしい運動会!
32:ロムドゥールカンボジア誕生か?
33:〝学泊〞で一味違ったカンボジア体験
34:始業式と卒業式
35:子供向け水環境絵本で学ぼう!
36:教師不足解消への道?
37:次は文化祭!
38:4人目の勤続10年スタッフ
39:#cafemoimoi で繋がる輪

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