NyoNyum126号特集⑥:プノンペン周辺地域の魅力を解明!
NyoNyum126号特集⑥:プノンペン周辺地域の魅力を解明!
2023.10.10

現在、カンボジア国内で配布中のカンボジア生活情報誌NyoNyum126号の特集のWeb版です。

 

「膨張し続けるプノンペンのいま〜プノンペン不動産の魅力と憧れのマイホーム開発〜

カンボジアの経済成長の舞台は首都プノンペンに集中しており、プノンペンの人口も増加しています。2008年に約150万人だったのが2019年には約210万人に、そして2035年までに300万人に達すると予測されています。人口増加を受けて、都心から周辺地域への道路や上下水道、電気などのインフラ整備を政府も進めています。

プノンペンの経済成長とインフラ整備の拡がりを背景に、理想のマイホームを求めて「ボレイ」と呼ばれる新興住宅地で夢のマイホームを購入しようと、銀行ローンを組む市民が急増しています。一方デベロッパーは、さらなる市民のマイホームニーズを満たすべく、プノンペン近郊でボレイの開発と建設を推し進めています。

今回は、プノンペンにおける不動産の現状、そしてボレイでの生活を叶えた人の生活について調査しました。

 

プノンペン周辺地域の魅力を解明!

プノンペンの都市開発が東西南北に広がっているいま、道路、下上水道、電気などのインフラ整備が整ったエリアにボレイやショッピングモール、娯楽施設など、市民のニーズに応じてさまざまな施設が生まれています。拡大するプノンペンの一角をご紹介します。

 

ボレイデベロッパーが語るプノンペン北部の魅力

プノンペン北部は現在、政府と民間が投資する大規模な開発プロジェクトがたくさん存在する。政府が行う開発プロジェクトといえば、国土整備・都市計画・建設省の本庁舎や、戦勝記念塔、モロドック・デチョー国立競技場などがある。民間投資として、この周辺に高級住宅地がたくさん建設されるようになっている。ここでは、高所得層を対象にしたボレイの「ボレイ・ヴィミェン・ソムナーン」を開発し、プノンペンの不動産業界で20年以上活躍しているキム・ヒアン博士に話を伺うことができた。

 

プノンペン北部は政府開発だけでなく民間投資も目立つようになっています。ボレイ開発も多いですが、この地域の魅力は何でしょうか?

ボレイ・ヴィミェン・ソムナーンを建設する前に市民のニーズ調査を行い、最適な場所を求めて約 100 ヶ所の建設地を検討しました。その中で建設可能な地域が 5 ~ 7 ヶ所ありました。

前述の調査では、この20年でアパートが急増していることも明らかになりました。現在のプノンペンでは、4×12メートルと4×16 メートルタイプのアパート住宅が供給過多です。さらにここ10年はリンクハウスや 2 階建てのツインヴィラタイプの建設が増加しています。それに対して、高級ヴィラは需要に対して供給が追いついていないということがわかりました。このような結果を踏まえ、2021年末に高級ボレイとしてボレイ・ヴィミェン・ソムナーンの開発に着手したのです。

プノンペン北部は国土整備・都市計画・建設省などの省庁の建設が進んでいるほか、主要なインターナショナルスクールや公私立大学などの教育機関もすでにあります。ボレイ・ヴィミェン・ソムナーンから車でわずか15分程度の距離にイオンモール2 号店もあります。プノンペン中心部からも大きい道路でつながっており、とにかく住みやすいです。

 

プノンペン北部の将来性は?

さまざまなボレイ開発が展開されていることがその将来性を証明しています。プノンペン東部と西部ではまだまだ遅れていますが、この北部には一戸建て住宅、コンドミニアム、商業施設が次々に建設されています。カンボジアの主要デベロッパーによるボレイ・チップモン、ボレイ・ペン・フート、ボレイ・プノンペン・トメイ、ボレイ・アンコールなど、多くのボレイ開発がこの北部に集中しています。

 

10年前と比べてプノンペン北部の変化は?

インフラ開発や公共機関の建設、大規模な民間投資により、プノンペン北部に住む人の数は着実に増加しています。富裕層に関しても、プノンペン中心部から新興住宅街として発展したトゥールコーク区やセンソック区に引っ越す人が多いです。その傾向で、この 2 つの区の土地・住宅価格は非常に高くなっています。

また、たったの10年間でイオンモール2号店、大型スーパーのマクロ、新国立競技場など新たな開発プロジェクトが行われたため、北部の地価はどんどん上昇するとともに、このエリアの新築住宅を求める人も大幅に増加しています。

 

北部へは国内外からどのような分野に投資が行われていますか?

今もボレイやいくつかの政府機関の建設が北部で行われており、この地域の潜在性は高いです。5年ほど前まではプノンペン北部に官庁が移設されるという情報が出ても、信用する人は少なかったのですよ。それが実際に建設されたことで投資も活発になっています。特に不動産開発とサービス業への投資が急増しています。ショッピングモールや学校、病院も集まってきており、なんといってもボレイ建設への投資が多くなっています。

 

北部の不動産取引の状況は?

プノンペン北部では住宅売買が活発です。ボレイ・ヴィミェン・ソムナーンはプノンペンの新たな住宅・商業地域となることが期待されていることから、多くの富裕層に興味を持っていただいています。

 

ボレイ・ヴィミェン・ソムナーンの販売状況は?

順調です。販売開始直後の2022年には約4,000万ドルの売上を達成しました。お客様は富裕層の方メインですね。プノンペン北部に大規模な高級住宅コミュニティを構築することが私たちの夢なので、その実現に向け日々頑張っています。

ボレイ・ヴィミェン・ソムナーンの完全完成時の様子(イメージ)
モデルのヴィラ

 

プノンペン南部の魅力

サムダッチフンセン大通り

サムダッチフンセン大通り(60メートル大通り)はプノンペン中心部と南部を結ぶ主要道路になっている。この道路沿いには近年ボレイやコンドミニアム、ショッピングモール、インターナショナルスクールなどの建設があちこちで行われている。

 

ボレイ開発プロジェクト

サムダッチフンセン大通りにはカンボジア大手企業の投資が目立つ。ボレイ開発ではボレイ・チップモンやボレイ・ニューワールド、ボレイ・ペン・フートのほか、中国のデベロッパーが開発を進めるものも多い。

 

イオンモール 3号店をはじめとする大型商業施設

プノンペン南部にのびる主要道路沿いにはさまざまな商業ビルが建ち並ぶ。プノンペンで最も広いイオンモール3号店が昨年先行オープンしたことをきっかけに、南部地域の価値が高まっている。他のショッピングモールの建設も進められている。郊外型ショッピングモールの傾向は、都心部よりも敷地が広く、買い物だけでなく娯楽やスポーツなど生活全体を楽しめるよう工夫されている。

現在建設が進行している商業施設として、MEANCHEY AVENUショッピングモールや 60Mショッピングモール、 60AVENUEショッピングモール、ウォーター・フロント・コミュニティモール、チップモンモール、50Mコミュニティモールなどがある。

 

新プノンペン国際空港

プノンペン都心から南部に約20kmのカンダール州に新プノンペン国際空港が建設されている。2019年に始まったこの建設プロジェクトは2024年に完成する予定。関係者によると、2030年までに第1フェーズが終了し、年間約1,300万人の乗客を受け入れ、第2フェーズが完成すると年間約3,000万人、2050 年に第3フェーズが終了すると最大約5,000万人の乗客を受け入れることができるという。

60メートル大通りをさらに南部に進んで行くとボレイ住宅の広告看板が多く見られる

 

イオンモール3号店の南部周辺に新築のボレイ・ペン・フートがあり、正門の入り口手前にショップハウスがすらりと並んでいる

 

新しくできたイオンモール3号店

 

建設中のMEANCHEY AVENUショッピングモールの様子

 

プノンペン東部と西部の魅力

昔から住む人たちの住宅が多く密集しているプノンペンの東部。メコン川とサップ川が合流しているエリアとして国内外の観光客が訪れる。そんなこの地域にいま、建設ブームが起きており、メコン川中洲のアレヤクサット島でもボレイ建設が進んでいる。

一方、工業団地が広がるプノンペン西部には賃貸アパートで生活する労働者が多く住んでいる。それぞれの地域の生活環境はどのようなものなのだろうか。

 

ノリエ島

ノリエ島からダイアモンド島に掛けた新しいコンクリートの橋(今年末開通予定)と高層ビルが空にそびえ立つプノンペンの都心の様子

ダイアモンドアイランドの東部手前にノリエ島がある。現在、この島にかける新しいコンクリート橋が建設中だ。橋が完成すると、チュバーオンパウ区の渋滞が解消されると期待されている。同区は住宅が密集しており、都心の職場への往来で朝晩モニボン橋が大渋滞することで有名だ。ノリエ島ではリゾート開発や娯楽施設などの建設も計画されている。そのため、現在ノリエ島の土地価格は高騰している。

 

プノンペン西部

縫製業やアパレル業、製造業などの工場が多く密集しているエリアとして知られている。昔からの住民の住まいも多いが、地方から出てきた労働者向けの賃貸アパートも少なくない。現在は地方から移住してきた人のためのボレイ開発も注目されているという。(このエリアのボーレイ生活者の声はこちら

中間層が多く生活しているプノンペンの西部。地方から上京した工場の労働者も密集して生活するエリアとしても知られている
プノンペンの西部には中間層向けのボレイ住宅開発も現在あちらこちらで行われている

 

アレヤクサット島のボレイ・トゥルソンケァの住宅を購入した人に聞いてみよう!

都心の喧騒から逃れてゆっくり過ごしたい

ユン・ソピアさん(41)

出身:バッタンバン州
職業:
ボレイ名:ボレイ・トゥルソンケァ
在住歴:2 年

都心にある市場周辺の賃貸アパートで生活していたソピアさんは、アレヤクサット島に引っ越した経緯について教えてくれた。

「以前住んでいた場所は、物件を購入するにも高くて手が届かないので、大きな川に挟まれたアレヤクサット島にあるボレイの購入を視野に入れました。都心から離れていますが、価格とローンの条件を確認すると、我が家の収入でもやっていけると思い決めました」。

警備員がパトロールしてくれるため、ボレイでの生活は安全だという。またボレイ内に小さな公園もあるため、家族で寛いだり、都心より綺麗な空気の中でジョギングをしたり、家族みんなが健康的に過ごすことができているという。

2歳の長女と夫の3人で主婦として暮らしていたソピアさんだが、ボレイ内は人通りも多いことから自宅で日用雑貨の販売を始めたそう。公務員である夫の収入とあわせて毎月住宅ローンを返済し、新天地での生活を頑張っている。

自分の住宅の前で子供と遊んでいるソピアさん

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