パラスポーツinカンボジア⑳第11回ASEAN Para Games(インドネシア)を終えて
パラスポーツinカンボジア⑳第11回ASEAN Para Games(インドネシア)を終えて
2022.11.12

カンボジア生活情報誌NyoNyum 101号から連載している、カンボジアで長年、障がい者スポーツ(パラスポーツ)の普及活動を行なっている団体、ハート・オブ・ゴールドの米山遥香(よねやま・はるか)さんが普及活動の様子を紹介するコラム「Para-Sports in Cambodia!」をNyoNyum WEBでも公開します。

第20回目の今回は、「第11回ASEAN Para Games(インドネシア)を終えて」です。

 

ハート・オブ・ゴールドとは


1996年12月に開催されたアンコールワット国際ハーフマラソンに関わった人々により、「スポーツを通じて国境、人種、ハンディキャップを超えて希望と勇気の共有を実現」することを目指し、1998年 10月10日にNGOとして発足。

2001年3月には岡山県よりNPO法人認定を、2012年には岡山市から認定 NPO法人となり現在に至る。

被災地や紛争地および開発途上国の子どもた達、障害者、貧困者層の人々に対して、スポーツや教育、そのほかの活動を通じて自立につながる事業を行い、苦境 に立ち向かう人々や子ども達が人生にchallengeするための「希望と勇気」を持つことができる機会創造に寄与することを目的としている。

特に、途上国の人々が自分たちの抱える問題を自らの力で解決していけることを目指し、彼らの視点に立って、彼らとともに人材育成に力を注いでいく。
※HEARTS of GOLD公式WEBサイトより

パラスポーツとは


障がい者スポーツの世界大会として、1960年のローマオリンピックから行われていたが、「パラリンピック」という正式名称が使われ始めたのは1988年のソウルオリンピックから。

日本は1964年の東京大会から、カンボジアは2000年のシドニー大会から参加している。

最近、障がい者スポーツのことを”パラスポーツ”という名称で呼ばれることが多く、最近では日本国内でも様々なパラスポーツの大会が行われることが多い。

 

第11回ASEAN Para Games(インドネシア)を終えて

You Tubeの生中継にて。陸上車いすのHea Hok 選手

カンボジアは雨季真っ只中。夕方のスコールにはもう慣れっこです。カンボジアのお盆「プチュンバン」も迎え、2022年も残り3か月ほどという現実に驚きを隠せません。前回の記事でお伝えした通り、7月30日~ 8月6日まで第11回ASEAN Para Games(東南アジアパラ競技大会)がインドネシアで開催されました。

今回、カンボジアからは、陸上、水泳、車いすバスケットボール、シッティングバレーボール、ゴールボール、ボッチャ、7人制サッカー、卓球、バドミントン、チェス、パワーリフティングの11競技で、合計112名の選手が参加しました。今回7個の金メダル、10個の銀メダル、11個の銅メダルを獲得し、過去最高のメダル獲得数となりました。

特に、女子車いすバスケットボール、男子シッティングバレーボール、陸上、ボッチャでは金メダルを獲得し、カンボジア帰国後、空港からオリンピックスタジアムまでの道で凱旋パレードが行われるなど、大変な盛り上がりを見せていました。

大会の様子は、大会公式YouTubeチャンネルにて全試合の生中継があり、私も画面越しに応援していました。久しぶりの国際大会ということもあり、選手の一生懸命な姿、輝いている姿にとても感動しました。

次は2023年にカンボジアが初のホスト国として、SEA Games・ASEAN Para Games を開催します。インドネシアで学んだことを活かしながら、次の大会に繋げられるよう、我々もサポートしていきたいと思っています。

(この記事は2022年10月に発行されたNyoNuym121号に掲載されたものを再掲しています。文中の情報は当時の情報です。)

 

この記事を書いた人:米山遥香


カンボジア在住8年目。大学時代、健康スポーツについて学ぶ傍ら、カンボジアを支援する学生団体でボランティア活動を行い「将来カンボジアでスポーツ開発に関わる仕事がしたい」と思っていたところ、NPO ハート・オブ・ゴールドに出会う。卒業後にカンボジアへ渡り、同団体で2年間インターンとして活動し、3年目から職員に。

これまでの記事

・第1回:ハート・オブ・ゴールドがカンボジアでパラスポーツ支援を始めたきっかけ

・第2回:カンボジアパラ陸上競技会と プノンペン補習授業校の社会科見学

・第3回:注目のパラ陸上選手を紹介!

・第4回:アンコールワット国際ハーフマラソンへ向けて&結果報告

・第5回:第10回ASEAN Para Games へ向けて

・第6回:陸上クリニックと絆フェスティバル

・第7回:カンボジア国内のコロナ禍でのパラスポーツの活動自粛と再開

・第8回:日本のパラリンピアンとの絆

・第9回:カンボジアパラリンピックデー

・第10回:コロナ禍でも前進

・第11回:クラウドファンディングに挑戦!

・第12回:ロックダウン下でのトレーニング

・第13回:いざ東京パラリンピックへ!

・第14回:東京パラリンピックで歴史的快挙!!

・第15回:第26回アンコールワット国際ハーフマラソンの開催決定!

・第16回:新スタジアム(MORODOK TECHO NATIONAL STADIUM)の完成とアンコールワット国際ハ ーフマラソン

・第17回:バッタンバン州にてパラ陸上選手選考会を実施

・第18回:第4回カンボジアパラ陸上競技会を開催!

・第19回:第11回ASEAN Para Games(インドネシア)へ!

・第20回:第11 回ASEAN Para Games(インドネシア)を終えて

 

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