パラスポーツinカンボジア㉒第27回アンコールワット国際ハーフマラソンに参加
パラスポーツinカンボジア㉒第27回アンコールワット国際ハーフマラソンに参加
2023.03.15

カンボジア生活情報誌NyoNyum 101号から連載している、カンボジアで長年、障がい者スポーツ(パラスポーツ)の普及活動を行なっている団体、ハート・オブ・ゴールドの米山遥香(よねやま・はるか)さんが普及活動の様子を紹介するコラム「Para-Sports in Cambodia!」をNyoNyum WEBでも公開します。

第22回目の今回は、「第27回アンコールワット国際ハーフマラソンに参加」です。

 

ハート・オブ・ゴールドとは


1996年12月に開催されたアンコールワット国際ハーフマラソンに関わった人々により、「スポーツを通じて国境、人種、ハンディキャップを超えて希望と勇気の共有を実現」することを目指し、1998年 10月10日にNGOとして発足。

2001年3月には岡山県よりNPO法人認定を、2012年には岡山市から認定 NPO法人となり現在に至る。

被災地や紛争地および開発途上国の子どもた達、障害者、貧困者層の人々に対して、スポーツや教育、そのほかの活動を通じて自立につながる事業を行い、苦境 に立ち向かう人々や子ども達が人生にchallengeするための「希望と勇気」を持つことができる機会創造に寄与することを目的としている。

特に、途上国の人々が自分たちの抱える問題を自らの力で解決していけることを目指し、彼らの視点に立って、彼らとともに人材育成に力を注いでいく。
※HEARTS of GOLD公式WEBサイトより

パラスポーツとは


障がい者スポーツの世界大会として、1960年のローマオリンピックから行われていたが、「パラリンピック」という正式名称が使われ始めたのは1988年のソウルオリンピックから。

日本は1964年の東京大会から、カンボジアは2000年のシドニー大会から参加している。

最近、障がい者スポーツのことを”パラスポーツ”という名称で呼ばれることが多く、最近では日本国内でも様々なパラスポーツの大会が行われることが多い。

 

第27回アンコールワット国際ハーフマラソンに参加

一般ランナーに混じり精一杯車いすを押すランナー

新しい年を迎え、2023年となりました。いよいよ今年はカンボジアで初めてのSEA Games・ASEAN Para Gamesを開催する年。カンボジアにとって、また皆様にとって、より良い年となりますように。引き続きカンボジアのパラスポーツ情報を発信させていただければ、と思っています。本年もどうぞよろしくお願いいたします。

さて、2022年12月4日第27回アンコールワット国際ハーフマラソン(以下、AWHM)が 開 催されました。 今回は当会代表理事であり、 大 会 名 誉 会 長でもある有森裕子も4年ぶりに参加しました。コロナ禍以降初めて制限なく行われ、69か国から7543人が参加し、うち5814人がカンボジア人でした。 また、 我々ハート・オブ・ゴールドがサポートする障害者は、車いす・義手・義足・知的障害・視覚障害のランナー合計42人が参加し、うち初参加者は3人でした。

また、AWHMと姉妹マラソンであるかすみがうらマラソンが、コロナ禍でストップしていた障害者選手の招待を2023年から再開するとのことで、今回AWHM参加者の中から優秀な成績を収め、かつ、今まで1度も日本に行ったことがない障害者を2名有森賞として選出しました。かすみがうらマラソン は4月16日(日)に開催されます。日本でのマラソン大会を思いっきり楽しんでほしいと思います。

当会はこれまで多くの障害者の方々が AWHMに参加できるよう調整し、また日本のマラソン大会への招待も行ってきました。スポーツに参加することで仲間ができ、健康になり、日本に行くチャンスもあり、障害者の方々が生き生きと、夢と希望をもって社会に出ることができるきっかけづくりをこれからも続けていきたいと思っています。

(この記事は2023年2月に発行されたNyoNuym123号に掲載されたものを再掲しています。文中の情報は当時の情報です。)

 

この記事を書いた人:米山遥香


カンボジア在住8年目。大学時代、健康スポーツについて学ぶ傍ら、カンボジアを支援する学生団体でボランティア活動を行い「将来カンボジアでスポーツ開発に関わる仕事がしたい」と思っていたところ、NPO ハート・オブ・ゴールドに出会う。卒業後にカンボジアへ渡り、同団体で2年間インターンとして活動し、3年目から職員に。

これまでの記事

・第1回:ハート・オブ・ゴールドがカンボジアでパラスポーツ支援を始めたきっかけ

・第2回:カンボジアパラ陸上競技会と プノンペン補習授業校の社会科見学

・第3回:注目のパラ陸上選手を紹介!

・第4回:アンコールワット国際ハーフマラソンへ向けて&結果報告

・第5回:第10回ASEAN Para Games へ向けて

・第6回:陸上クリニックと絆フェスティバル

・第7回:カンボジア国内のコロナ禍でのパラスポーツの活動自粛と再開

・第8回:日本のパラリンピアンとの絆

・第9回:カンボジアパラリンピックデー

・第10回:コロナ禍でも前進

・第11回:クラウドファンディングに挑戦!

・第12回:ロックダウン下でのトレーニング

・第13回:いざ東京パラリンピックへ!

・第14回:東京パラリンピックで歴史的快挙!!

・第15回:第26回アンコールワット国際ハーフマラソンの開催決定!

・第16回:新スタジアム(MORODOK TECHO NATIONAL STADIUM)の完成とアンコールワット国際ハ ーフマラソン

・第17回:バッタンバン州にてパラ陸上選手選考会を実施

・第18回:第4回カンボジアパラ陸上競技会を開催!

・第19回:第11回ASEAN Para Games(インドネシア)へ!

・第20回:第11 回ASEAN Para Games(インドネシア)を終えて

・第21回:日本製競技用車いすを作製

・第22回:第27回アンコールワット国際ハーフマラソンに参加

 

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