パラスポーツinカンボジア㉓ #BeyondTheGamesとは
パラスポーツinカンボジア㉓ #BeyondTheGamesとは
2023.05.18

カンボジア生活情報誌NyoNyum 101号から連載している、カンボジアで長年、障がい者スポーツ(パラスポーツ)の普及活動を行なっている団体、ハート・オブ・ゴールドの米山遥香(よねやま・はるか)さんが普及活動の様子を紹介するコラム「Para-Sports in Cambodia!」をNyoNyum WEBでも公開します。

第23回目の今回は、「#BeyondTheGamesとは」です。

 

ハート・オブ・ゴールドとは


1996年12月に開催されたアンコールワット国際ハーフマラソンに関わった人々により、「スポーツを通じて国境、人種、ハンディキャップを超えて希望と勇気の共有を実現」することを目指し、1998年 10月10日にNGOとして発足。

2001年3月には岡山県よりNPO法人認定を、2012年には岡山市から認定 NPO法人となり現在に至る。

被災地や紛争地および開発途上国の子どもた達、障害者、貧困者層の人々に対して、スポーツや教育、そのほかの活動を通じて自立につながる事業を行い、苦境 に立ち向かう人々や子ども達が人生にchallengeするための「希望と勇気」を持つことができる機会創造に寄与することを目的としている。

特に、途上国の人々が自分たちの抱える問題を自らの力で解決していけることを目指し、彼らの視点に立って、彼らとともに人材育成に力を注いでいく。
※HEARTS of GOLD公式WEBサイトより

パラスポーツとは


障がい者スポーツの世界大会として、1960年のローマオリンピックから行われていたが、「パラリンピック」という正式名称が使われ始めたのは1988年のソウルオリンピックから。

日本は1964年の東京大会から、カンボジアは2000年のシドニー大会から参加している。

最近、障がい者スポーツのことを”パラスポーツ”という名称で呼ばれることが多く、最近では日本国内でも様々なパラスポーツの大会が行われることが多い。

 

#BeyondTheGamesとは

#Beyond The Gamesのポスター

乾季がピークを迎えるカンボジア。徐々に4月のクメール正月が近づいていることを感じさせる今日この頃。日中の日差しの強さが徐々に増していますが、みなさま熱中症には気を付けてお過ごしください。

さて、#BeyondTheGamesをご存知でしょうか。The GameはSEAGames、ASEAN Para Gamesを指しています。#BeyondTheGamesは、カンボジアが初めて開催国となる第32回SEA Gamesと第12回 ASEAN ParaGamesをより啓発し、盛り上げるため、The Union of Youth Federation of Cambodia(UYFC)がカンボジアオリンピック委員会と協力のもと発表しました。

ファンラン大会ではスポーツ体験や折り紙でハートを作る体験ができるブースを出展したり、学校を訪問して普及活動をしたりと、様々なイベントを行っています。先日はKrousar Thmeyという視覚・聴覚障害者のための特別支援学校を訪問しており、カンボジアのアーティストやインフルエンサーを巻き込んでハッシュタグ#BeyondTheGamesを付けてSNS で発信することで、スポーツ関係者だけでなく、より多くの人々に大会の意義を届けることが可能となっています。 また #HeartsBeatinSyncも同時にキーワードとなっており、SNSで発信されています。

イベントにて #BeyondTheGames のブースに参加したパラアスリート達

またUYFCは大会では重要な存在ともいえるボランティアの統括も担っています。約7,000人のボランティアを募集し、大会に向けた準備が進められています。

第32回 SEA Games は5月5日~17日、 第12回 ASEAN Para Gamesは6月3日~9日の期間で開催されます。いよいよ開催まであと少し、カンボジアの歴史の一幕を目の当たりにすることができると思うと、とても楽しみです!

(この記事は2023年4月に発行されたNyoNuym124号に掲載されたものを再掲しています。文中の情報は当時の情報です。)

 

この記事を書いた人:米山遥香


カンボジア在住8年目。大学時代、健康スポーツについて学ぶ傍ら、カンボジアを支援する学生団体でボランティア活動を行い「将来カンボジアでスポーツ開発に関わる仕事がしたい」と思っていたところ、NPO ハート・オブ・ゴールドに出会う。卒業後にカンボジアへ渡り、同団体で2年間インターンとして活動し、3年目から職員に。

これまでの記事

・第1回:ハート・オブ・ゴールドがカンボジアでパラスポーツ支援を始めたきっかけ

・第2回:カンボジアパラ陸上競技会と プノンペン補習授業校の社会科見学

・第3回:注目のパラ陸上選手を紹介!

・第4回:アンコールワット国際ハーフマラソンへ向けて&結果報告

・第5回:第10回ASEAN Para Games へ向けて

・第6回:陸上クリニックと絆フェスティバル

・第7回:カンボジア国内のコロナ禍でのパラスポーツの活動自粛と再開

・第8回:日本のパラリンピアンとの絆

・第9回:カンボジアパラリンピックデー

・第10回:コロナ禍でも前進

・第11回:クラウドファンディングに挑戦!

・第12回:ロックダウン下でのトレーニング

・第13回:いざ東京パラリンピックへ!

・第14回:東京パラリンピックで歴史的快挙!!

・第15回:第26回アンコールワット国際ハーフマラソンの開催決定!

・第16回:新スタジアム(MORODOK TECHO NATIONAL STADIUM)の完成とアンコールワット国際ハ ーフマラソン

・第17回:バッタンバン州にてパラ陸上選手選考会を実施

・第18回:第4回カンボジアパラ陸上競技会を開催!

・第19回:第11回ASEAN Para Games(インドネシア)へ!

・第20回:第11 回ASEAN Para Games(インドネシア)を終えて

・第21回:日本製競技用車いすを作製

・第22回:第27回アンコールワット国際ハーフマラソンに参加

・第23回:#BeyondTheGamesとは

 

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