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クメールシルクを支える養蚕の村「伝統の森」を訪ねる旅

東南アジアを中心に体験交流型ツアーを提供しているピース・イン・ツアーから、カンボジアの新しい伝統を体験するスタディツアーのご案内です。

このツアーでは、新しいクメールシルク文化の発信地:伝統の森で行われる「蚕まつり」に参加し、蚕や桑、染料などの自然と職人たちの関わりを体験します。

クメールシルクのすべてを知るスタディツアー:『<3月11日(水)出発>カンボジア 伝統の森を訪ねる旅~蚕まつり編~自然への敬意を表す蚕供養。作品の素晴らしさに触れるファッションショー』のおすすめポイントをご紹介します。

クメールシルクとは?

かつてのカンボジアには優れた絹織物の文化がありました。

蚕は白色の糸をつくる品種が一般的ですが、カンボジアでは黄色の糸をつくる品種が育てられ、そこから作られる黄金色の生糸は風合い、質感がよく重宝されていたそうです。
また生糸だけでなく、その糸を染色し織る絹織物も、その高い品質が評価されていました。

しかしこのシルク文化も長く続いた内戦で職人が減少し、消滅が危ぶまれました。

この文化を復活させ、新しい伝統を作り出そうと、ある日本人が「伝統の森」というプロジェクトを立ち上げました。

伝統の森とは?

1996年、織物の染色(友禅)職人だった森本喜久男氏が、カンボジアの絹織物文化の復興と伝統的養蚕の再開を目的としてIKTT(Institute for Khmer Traditional Textiles ;クメール伝統織物研究所)を設立しました。

森本氏はIKTTの活動の中で、かつては豊かな自然の中で職人たち自らが必要な材料を育て利用していたことを知り、かつての職人たちが過ごしていた環境までも再現するプロジェクト「伝統の森・再生計画」を2003年に開始しました。

「伝統の森」プロジェクトは、アンコールワット近くの土地を購入し、開拓するところから始まりました。小屋を建て、井戸を掘り、畑をつくり、野菜・桑・綿花を栽培し、養蚕をし、染色の素材となる木々を植え、自給的な染め織りが可能な工芸村を立ち上げました。

天然の材料だけを使って染色する自然染料による染織と養蚕を核に、人びとの暮らしのと、それ包み込む自然環境の再生を行っています。

この「伝統の森」は、敷地のほぼ半分を木々の再生エリアとして森林を保全・育成しつつ、残りの半分を開墾しおよそ100人が暮らす村としています。

蚕まつりとは?

伝統の森では年に1回、蚕まつりが開催されます。

蚕まつりは、絹生産の過程で死んでしまう蚕を供養し、自然への感謝と敬意を示す祭事として、伝統の森で養蚕が始まった2003年から行われています。

2008年からは蚕まつりの前夜祭が開催されるようになりました。前夜祭では織物を製作している織人たちが、自らの織った布をまとってステージに立つファッションショーが行われます。

2日間のまつりで行なわれる蚕供養、ファッションショーなどを通じて、伝統の森の人々の自然への想い、作られる作品に秘められた美しさを知ることができます。

ツアーの魅力

年に一度の蚕まつり

絹織物を製作し販売することで、生計を立てている伝統の森の人々にとって蚕は特別な存在です。

仏教徒の多いカンボジアでは、生糸を得るために蚕の入った繭を釜茹でにすることに抵抗を感じる人が多くいます。
IKTTの創始者の森本⽒は、反対する村人たちを「これは無益な殺⽣ではないのだ、わたしたち⾃⾝がそれで⽣かされているのだ」と説得しました。

この地でアンコールの神々と「お蚕さん」に⽣かされていることに感謝して、2003年から毎年、伝統の森で蚕供養をするための蚕まつりが催されています。

年に一度開催される蚕まつりは、伝統の森の人々の蚕への感謝の想いに触れることができる貴重な機会です。

前夜祭としてのファッションショー

2008 年からは、蚕まつりにあわせて「前夜祭」が⾏なわれるようになりました。
そのメインイベントとなるのがファッションショーで、ショーのステージに上がるのは、すべてIKTTのスタッフやその⼦供達です。

専門家である、⽣⽷の職⼈や織り姫たちのクメールシルク衣装を着こなしから、シルク本来の艶やかな輝きと美しさを実感することができます。

また、このツアーでは特別にファッションショーで使⽤する⾐装を前⽇に試着することができます(⼥性のみ)。実際に手に取って、身に着けてクメールシルクの品質を体感してみてください。

★2019年に行なわれた蚕祭りの様子はこちらからご覧いただけます。

伝統の森を知る、体験する

森で桑や染料となる木々を大切に育て、その桑の葉を食べて育った蚕の繭から糸を紡ぎ、染色の準備としての「括り」、天然の染料のみを使った「染め」、伝統的な織機を使い「織る」という長い工程を経て、世界に一つだけのクメールシルク作品が出来上がります。
このツアーではその工程すべてを間近で見ることができます。

そして、シルクのハンカチで草木染めを行い、伝統的なクメールシルクの染色を体験します。
伝統の森で採取された天然材料で染められたシルクは、黄金の絹糸と優しい色合いとが相まって、時間の経過とともに、5年後、10年後、さらに美しさと深みが増すのが特徴です。

古代から現代まで変わらぬクメールの高い芸術性に触れる

「新しいものをつくるには古いものを知らないといけない」

伝統の森で織られている絣(かすり:染めた糸を織ってつくる模様付きの織物)は、アンコール王朝時代に一流の彫り師によって彫られたバンテアイスレイの彫刻などをからインスピレーションを受けたり、モチーフにしています。

このツアーでは芸術的なアンコール王朝の遺跡を、クメールシルクや伝統の森で作られる布にまつわる解説とともにめぐります。
今も受け継がれている伝統を、遺跡の彫刻の中に見ることができます。

伝統の森からのメッセージ

IKTTゼネラルマネージャー:岩本みどりさん

我々職⼈の世界は「新しい伝統をつくる」という⽴場にあります。それは伝統を忘れるという事ではなく、伝統を⼤切にし、新しい時代にあった表現をするという事です。

蚕祭りのファッションショーでは、この 1 年で作り上げた素晴らしい織物で、伝統的な着付けから、ドレスアップスタイルまで、様々な装いで表現します。モデルはこの素晴らしい織物を作り上げる職⼈達です。

ショーでは、オープニングで 100 年以上前に作られたであろうカンボジアの国宝級のピダン「⽣命の樹」が登場します。1 年に1度、この時にしか⾒る事が出来ない貴重な「ピダン」です。後半には、IKTT で作られたピダン「⽣命の樹」が登場します。

「伝統」「芸術」「ファッション」が融合した新しい形のファッションショーを、是⾮お楽しみください。

申し込み・詳細について

申し込み、お問い合わせはピース・イン・ツアーのホームページにて行えます。

詳細:https://www.pitt.jp/tours/detail.php?tour_code=C-CB51

お問い合わせ:https://www.pitt.jp/company/entry.php

その他

本ツアーは3月11日(水)出発の日本発着のツアーとなっていますが、カンボジア在住の日本人の方へは、現地発着プランをご案内することができます。

また、「蚕祭りにのみ参加したい」「伝統の森を訪問してみたい」という方はオーダーメイドによる手配も可能です。

詳しくは、ピース・イン・ツアーまでお問い合わせください。

お問い合わせ:https://www.pitt.jp/company/entry.php