こんにちは。カンボジアで不動産業をしているアンナアドバイザーズ代表の荒木杏奈です。
今回は、カンボジアの住まいにおけるペット事情についてご案内します。
ペット事情
家族の一員であるペットと住むことのできる賃貸物件を探したい。
飼育可能な賃貸を探すにあたり注意したいのが、犬・猫・鳥などに優しい環境かどうかです。
日本のペット可のマンションでは、フロアを分けている場合もあり、ペットを飼育する方・されない方、両者に配慮がなされています。
また、ドッグラン・足洗い場などの設備があるマンションもありますが、カンボジアではまだペットの飼育率が低いこともあり、あまり棲み分けがされていないのが現状です。
今回は、注意点をメインにご案内します。
カンボジアの物件でペットを飼育して良いかは、基本的には建物の管理規定とオーナーの判断になります。
コンドミニアムの場合は、以下のケースが多いです。
・建物全体でペット不可
・お部屋ごとのオーナー判断による
よくあるケースとして、ペット不可にも関わらず、入居者が勝手にペットを飼育していることがあります。
入居者の社会的地位が高く、建物管理会社も立場的に言いにくいのか、見て見ぬふりをしているケース。
また建物全体でペット可でお部屋ごとのオーナーがペット不可にも関わらず、入居者が勝手に飼育しているケースも。
その場合、即退去を求められる場合があります。部屋内や家具が汚れやすく、匂いがつきやすくなりますので、原状回復費用が多く発生することも考えられます。
ペットと一緒に住みたい場合、所有者へ交渉するポイントとして、保証金を多くすることや、原状回復費用をしっかり負担する旨を賃貸契約書で締結することで可能となるケースもあります。
また、コンドミニアムやアパートでペットを飼育するときは、鳴き声や臭いによる近隣入居者とのトラブル、室内飼いによる床や壁・家具などのキズ、退去後のクリーニング費用など様々なリスクがあります。
ペットの飼育規則をあらかじめ設定して、意識の高い入居者を募ることで、オーナーと入居者、または入居者同士のトラブルを未然に防ぐことができます。
ペット可物件では、騒音や匂いなどさまざまなトラブルが頻繁に発生します。
例えば、バルコニーでペットのブラッシングをした場合、ペットの抜け毛をバルコニーから捨てたりすると、別の部屋の洗濯物についてしまいます。
ペットの鳴き声であればどこの部屋からなのかすぐにわかりますが、バルコニーでのブラッシングは誰がやっているか判明しにくいため、バレないからとしてしまう人もいますが、苦情につながることがあります。
また、ペット可の賃貸契約を結ぶ際に大切なことは、一概に「ペット可」といっても、飼育が認められる動物の種類や数は物件によって大きく異なります。
「壁を傷つける猫はNG」や「マンションの共有部分を抱きかかえて移動できる小型犬は可能だが、中型犬・大型犬はほかの住人に怪我などをさせる恐れがあるので不可」など決まりがあるケースがあります。
また「規約上は認められない大型犬だが、しつけがしっかりされており周囲に迷惑もかけないと大家さんが判断すればOK」など、中小規模のマンションでは融通がきく場合もあります。
不動産会社で事前に相談をする際、しっかり規約を確認して場合によっては携帯電話などで写真や動画を見せるなど交渉することで飼育の許可をもらえることもあります。
物件の飼育条件を事前に確認することも大切ですが、不動産業者やオーナーにアピールするなど場合によっては臨機応変に対応することも重要です。
まとめ
カンボジアは開放的な広場や広い住居が多く、日系動物病院もあり、ペットと生活しやすい環境があります。
集合住宅で動物と一緒に暮らしたい方は、所有者や他の入居者への配慮を忘れずに、所有者および管理会社と相談してしっかり事前準備をした上で入居しましょう。
1年間、連載をお読み頂きまして誠にありがとうございます。ニョニュム編集部の皆様と読者様に、改めて御礼申し上げます。少しでもお役に立てましたら幸いです。
プノンペンで物件をお探しの方は、ぜひ弊社にお問い合わせください。
現地に詳しいスタッフがご要望をおうかがいし、お引っ越し、入居中から退去まで親身にご案内致します。
1984年生まれ、東京都出身。日本で働いていたときに東南アジアの投資環境を調査。その後、一念発起して2012年にカンボジアへ移住し金融機関に勤務。2013年に独立し、不動産会社を設立。2019年には一般社団法人「RE AGENT」の代表理事に就任。2児の母。
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