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【日本で活躍するカンボジア人によるレポートフロムジャパン⑥】ソーム・マンさん

近年、目覚ましい経済発展を遂げるカンボジア。

国内の急速なデジタル化で情報を得た若者は国外へ飛び出すものも多いです。

日本へ向かう若者もここ数年で数倍に増えてきています。

勉学に励むもの、母国の発展のために働きながら技術を習得するものなど。

日本で日々奮闘しているカンボジア人の姿をNyoNyumの姉妹誌NyoNyum Khmer内の「レポートフロムジャパン」というコーナーを通して紹介してきました。

そして、上記コーナーを「是非、日本語でも紹介して!」という声が多かったので、読者の日本人の方や日本語学習するカンボジア人の方にも知ってもらいたいということでNyoNyum webで日本語版でも紹介していきたいと思います。

今回は日本に留学し、日本流の就職活動を経験し、現在も働いているソーム・マンさん(32歳)です。

 

「日本で働くために日本の異文化理解が外国人労働者に欠かせないものだ」

コンポンチャム州出身のソーム・マンさんは2007年にプノンペンに上京し、2008年から日本語の勉強を始めた。

ボトゥムバティ寺(Botumvatey Pagoda)に下宿しながら日本語を勉強している間に一人の日本人にお世話になり、2013年に日本語の学校へ留学を決めた。

そして、2015年から日本の専門学校で2年間勉強した後、2017年から東京にあるオーケイコーポレーションに就職した。

日本での就職状況と今の仕事について話を聞いた。

 

親しみやすい人柄で、笑顔があふれた彼が日本での就職活動の経験を次のように語るマンさん。

「2年制の専門学校を卒業した直後、私は就職活動をしました。学校の紹介で就職斡旋をするマイナビのウェブサイトで就職希望先を探しました。ほとんどの学生は、いくつかの企業を選んで、このようなウェブサイトに登録して応募します。しかし、私の場合は15社くらい就職サイトに登録をしましたが、興味のある会社の説明会に出たのは5社だけでした」。

日本の就職活動の手続きはカンボジアとは大きく異なり、申請書の記入の仕方や書類審査、各企業が実施する企業説明会に出るためには時間がたくさんかかるので困難だったという。

「希望の会社に申請書を出した後には、入社試験を受けないといけません。試験はグループで行われ、数学などの一般的な知識を計るような筆記試験と、面接試験があります。面接試験では外国人である私たち自身の日本での勉強や生活の様子などを聞かれ、日本語のコミュニケーション能力や態度などをチェックされているのだと思います。その後、結果待ちとなり、郵送で合否の通知が届けられます。就職するまでのこのようなプロセスは、自分の国にはなく戸惑いました」。

就職の内定が決まった後、日本では社内の教育期間がある。このことについてマンさんは「私は3か月間、会社でトレーニングを受けました。この期間で、私が担当する仕事の内容と会社の規則についていろいろ学びました。私は店舗の会計管理を担っているため、トレーニング期間中には、品物の保管方法、および商品の出し入れの管理方法などを教えられました。そこでは、業務に関連する専門用語がたくさん出てきて、それを覚えるのもとても大変でしたが、本当に学ぶべきことが多くありました。」

日本の専門学校で学び、日本語だけでなく日本文化についても多くを学んだマンさんは、インターン期間中や他の日本人スタッフと仕事をする際にその経験が大いに役立ったという。

「日本の会社制度には新入社員向けの訓練に専門家が派遣されるし、体系だった社内訓練により各従業員は自分の役割と責任を知ります。このような教育を受けると、職場の人たちと非常に仕事がしやすくなります。また、日本の職場の文化について多くのことを学ぶことができました」。

さらに、マンさんは働きながら、責任感と共に同僚をお互いに助け合うことが重要だという考えがあると感じたという。

「慣れてくると非常に楽しく仕事ができ、日々を過ごすことができます。ですが、たまに休みの日に仕事の当番を頼まれることがあり、それを断りにくいこともありますね。日本では、会社が助けを求めるときに怠惰な姿勢を見せたり、進んで手をあげることをしないと、非協力的な者だとみられ、その人の評判はよくなくなってしまうんですね。」

自分のように日本で働きたい外国人にとって、日本の文化や言語を理解するだけでなく、仕事を一所懸命に頑張ることは非常に重要だというマンさん。

「私が学校に通っていたとき、海外進出する日本の企業の中には、外国の異国文化の理解が不足した企業があり、そういった企業はあまり成功していないという話を聞いたことがありました。それと同時に、日本で働く我々も日本の文化と言葉、日本人の考え方など理解する努力と柔軟性を持たないといけませんね」。

(NyoNyum Khmer 43号掲載)
※掲載情報は取材当時の情報です

 

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