現地情報誌NyoNyumでひそかに人気のあるコーナー「探偵?カンボスクープ」。
編集部員がカンボジアの気になるモノ・コトをかけ回って突き止めます!
今回はマーケットの中にある美容室シャンプーの気になるあのことを調査!
市場で見た忘れられない光景がある。たくさんの人が行き交う市場内に並んだ美容室で、日本のようにイスを倒さず、直立で座ったままの状態で髪を洗っていたのだ。これがカンボジアでは一般的なスタイルだと後で知ったが、その時はじろじろ見てはいけないと思いつつ、仕切りも何もなく丸見えなので、気になってチラチラ顔を向けてしまった。そして今回、思い切って“見られる側” にチャレンジしてみた。
選んだのはオルセイマーケット2 階にある美容室。「いざ、カンボジアスタイルのシャンプー!」とワクワクしながら席に着くと、担当してくれた店長さんから「座るのと仰向けになるの選べるけどどうする?」と思わぬ質問が。実はここに来る前にセントラルマーケットも回ってみたのだが、多くの美容室が仰向けで髪を洗っていた。時代の流れだろうか。
せっかくなので座ったままシャンプーをしてもらったのだが、気になるのは「首に液体が垂れてこないか」。肩にはタオルがかけられただけだ。しかし心配は不要だったようで、絶妙なシャンプーと水の量のためか、垂れて服が汚れることは一切なかった。濡らさないままの髪に直接ピュピュッとシャンプーをかけ、店員さんが手で少量の水をかけてワシャワシャすると、いい具合にふんわり泡立った。丁寧にすみずみまで洗うと、日本の美容室でもしてくれるような頭皮マッサージまでしっかりやってくれた。ちなみにこの店ではほとんどの客が「座ったまま」を選ぶらしい。店員さんいわく「仰向けになると洗いにくいからね。この国は砂ぼこりが多いからしっかり洗えるこのスタイルがいいのよ」。確かに実際に試してみて、寝そべれば下に隠れてしまう後頭部も、こっちの方が洗ってもらいやすいような気も。妙に納得した。
その後は仰向けの状態でシャンプーを流してもらった。この店、狭い店内を出た通路のようなところに流し台があり、仰向けになって見えるのはオルセイマーケットの高い天井でなんとも開放的だ。しかし顔をタオルか何かで覆い隠すサービスはないので、水が若干目にかかってくるのはやめてほしい。
↑これこそカンボジアスタイル。洗っているのは店長の娘さん。家族で経営しているそう
鏡の上にカラフルな人形が並んでいるのが特徴。場所はオルセイマーケット2 階、店番号は191↑
最後はドライヤーで髪を乾かし、ヘアアイロンを使って毛先を内巻きにしてきれいにセットしてくれた。料金はシャンプー+コンディショナー+ブロー(ヘアアイロン含む)で3 ドル。シャンプーのみなら5,000 リエル、シャンプー+コンディショナーで2 ドル。これらのコースはつまり髪を乾かさずに店を後にすることになるが、この美容室では1 日5、6 人は利用するらしい。日本では考えられないが、ここは年中暑いカンボジア。凍えることもなければ、バイクにでも乗って風を切ればすぐに乾くのでオッパニャハー(問題なし)ということか。
サービスを受ける前は「通りかかる人の目が気になって落ちつかないのでは?」と懸念していたが、店長さんの手つきが気持ちよく思いのほかリラックスしてしまった。マッサージ屋に行く代わりに、安いローカル美容室ですっきりするのもいいかもしれない。
<NyoNyum No.93より>
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