Cambodians Spreading Their Wings in Japan ④Working in Japn(Systems Engineer)
Cambodians Spreading Their Wings in Japan ④Working in Japn(Systems Engineer)
2018.12.26

留学に就職、実習や研修。さまざまなかたちでカンボジアの人たちが日本へ渡っています。 2018年の今年は1953年の外交樹立から数えて65周年、「日カンボジア友好65周年」の年。カンボジアと日本、その関係や交流のかたちは 65年の間に変化してきました。

そんな今、日本で学び働くカンボジア人たちは何を思いどう過ごしているのでしょうか。現地情報誌NyoNyum No.98に掲載されている特集「日本に羽ばたくカンボジア人」をシリーズに分けてお伝えします。

 

<前回までの記事はこちら>
①カンボジア人の日本留学事情編!
②大学院留学編!
③日本語学校留学編!

 

留学後にそのまま日本に残って就職する人のほかに、カンボジアでキャリアを積んだのち、それを生かして日本で働いている人も。

4回目の今回は「働くシステムエンジニア編!」、国連大学でシステムエンジニアとして働くブー・ティーさんにお話を伺いました。

 

ブー・ティーさんプロフィール

 

Mr. BOU Ty
国連大学サステイナビリティー高等研究所シニアICTシステムエンジニア

1978年生まれ(40歳)、クラチェ州出身。1999 年王立プノンペン大学コンピュータ学科卒業。2000年以降、カンボジア地雷対策セン ター(CMAC)やJICAカンボジア事務所において、ITコンサルタントとして各種情報シス テム関連業務に従事。2002年日本に来日し、キャノンの協力会社に就職。同メーカーの研究開発センターでソフトウェア・システムエンジニアとして従事。2012年より現職。

 

日本とカンボジアをつなぐITの懸け橋に

 

Q. 日本で働くきっかけは?

大学在学中に2人の青年海外協力隊員と知り合いました。彼らの推薦もあり、2002年に来日し、大手複合機メーカー協力会社のエンジニアとして、高速デジタル複写機の開発に従事することに。2012年に国連大学に転職しました。

 

Q.国連大学でどのような仕事を?

国連大学本部や関連機関のネットワークインフラ構築、システムマネジメント、それらの機関やプロジェクトで必要なIT系機器・ソフトウェアの調達責任者をしています。大学本部での勤務ですが、この仕事はリモートで対応できるので出勤はフレキシブルです。その代わり、どこにいても24時間体制で問題に対応しなければなりません。

(同僚と仕事をするティーさん)

 

Q.日本で働く中で困難なことは?

一番は言葉の問題、そして自分の考えを相手に伝えること。最初に日本の企業で働いた頃は、日本人社員は英語ができず、自分も日本語ができず、大きな壁がありました。特に、会議ではアドリブで自分の考えを述べなければならず、思うように伝わりませんでした。現在の職場は、使用言語は英語だし、技術面では来日当初と比べれば自分自身も成長し、これまでの基礎のもとに問題解決ができるので楽になりました。

 

Q.困難を乗り越えるモチベーションは?

1つは、自分自身の将来のため。しっかりした人生を歩み、成功をつかみたい。そして、それをカンボジアに還元したい。自分が日本で得たもの、経験したものは、カンボジアにないものばかりです。もう1つは自分の家族のため。10 年以上日本で頑張れたのは、周りにいる多くの人の支えがあったからです。

 

Q.将来、カンボジアのために何を?

ICT(情報通信技術)を駆使した農業分野の発展に貢献したい。カンボジアは農業国ですが、抜け穴が多いと思うんです。たとえば農家は栽培した作物をどこで売ったらいいか、消費者は誰から買ったらいいか分からない。そこで、自分の専門であるICTで二者をつなげる仕組みを作りたい。実は試しに「カセモール(KaseMall)」というサイトを作っています。農家の方が作物を紹介し、マー ケットとマッチングさせる試みです。また、日本の農業技術や品質管理はレベルが高く、その技術をカンボジアにもたらすのにITが役に立つと考えています。私はブリッジエンジニアとなり、両国がWin-Winの関係となるような仕組みを作りたい。農業ロボットは1人では作れませんが、こういうことなら1人で始められる。自分のできることを小さなことからスタートさせたいですね。

 

【日本に羽ばたくカンボジア人】続きはこちら!

⑤働く大使館職員編!

 

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