留学に就職、実習や研修。さまざまなかたちでカンボジアの人たちが日本へ渡っています。 2018年の今年は1953年の外交樹立から数えて65周年、「日カンボジア友好65周年」の年。カンボジアと日本、その関係や交流のかたちは 65年の間に変化してきました。

そんな今、日本で学び働くカンボジア人たちは何を思いどう過ごしているのでしょうか。現地情報誌NyoNyum No.98に掲載されている特集「日本に羽ばたくカンボジア人」をシリーズに分けてお伝えします。

＜前回までの記事はこちら＞
①カンボジア人の日本留学事情編！
②大学院留学編！
③日本語学校留学編！
④働くシステムエンジニア編！
⑤働く大使館職員編！
⑥外国人技能実習制度とは？

日系企業のカンボジア進出が進むなか、現地で働くカンボジア人社員を日本に渡航させて本社などで研修を行い、カンボジアで活躍する人材を育 成しようと取り組む企業も少なくありません。

7回目の今回は「日本研修＜GUNZE SPORTS＞編！」日本で研修を受け、現在 GUNZE SPORTS（CAMBODIA） Co., LTD. で管理職として活躍するソム・オウサーさんを取材しました！

スポーツクラブのインストラクター兼管理職として活躍！

「日本で学んだことを生かして、たくさんの人たちに水泳を教えたい」と話すソム・オウサーさん。プノンペンにある日系のスポーツクラブ 「グンゼスポーツジャパン・イオンモールセンソックシティ」でカンボジアの子どもたちに水泳を教えている。準備体操から始まるクラスの様子は、日本でおなじみの子ども向け水泳教室さながら。オウサーさんは、水泳コーチだけでなく、プールマネージャーとしてスタッフや運営の管理も任されている。

関西を中心に日本各地でスポーツクラブを展開するグンゼスポーツ株式会社（本社：兵庫県尼崎市）は2015年にカンボジアへ進出。昨年 6月、プノンペン市内に同社の海外1号店となる「グンゼスポーツジャパンAthina」を、続けて今年6月にイオンモールセンソックシティ内に2号店を開いた。オウサーさんを含む男女4人のカンボジア人スタッフを 1号店のオープン前に日本へ送り、同社の旗艦店であるグンゼスポーツつかしん（兵庫県）でみっちり5カ月間の研修を行った。「水泳やヨガなどスタジオメニュー、ジムのインストラクターになるためのプログラムのほか、スポーツクラブの運営やホスピタリティなど、弊社が日本で培ってきたものを学んできてもらいました」とグンゼスポーツカンボジア社長の奥山健さん。日本で研修を受けた4人はインストラクターやコ ーチとして顧客と接しながら、管理職に就いて運営を支え、ほかのカンボジア人スタッフたちにその技術やサービスを伝える役を担っている。