ニョニュムでおなじみのカンボジア国内企業を訪問する「オ・ト・ナの社会科見学」。王立プノンペン大学の隣に位置する「国家雇用機構」を訪問しました。
カンボジアの経済成長に伴って、カンボジア人の雇用環境は大きく変化してきた。以前に比べて求人数や募集職種の数も増えて、事業者のニーズや求職者の選択肢は広がりつつある。そこで労働職業訓練省傘下の公共機関である国家雇用機構は、無料で職業紹介を行うジョブセンターを設置した。カンボジア版ハロー ワークとしてサービスを開始し、今年で6年目を迎える。
センターでは求職者と事業者のマッチング、就職フェアやセミナーの開催、雇用に関する情報提供などのサービスを行ってい る。業務開始から今年5月までに登録のあった求職者数は4万 5,811人、これまでにマッチングした件数は8,732件と、ある一定の成果を上げているが、センター長のアン・ピアリャッさんは「もっと広く周知してたくさんの人に利用してほしい」と話す。
求職者の登録条件は16歳以上であること。特に年齢の上限はないが、事業者は健康問題などを理由に若年層を好む傾向にあるので、50歳以上になると希望の仕事を見つけるのは難しいそう。また最近では電気・機械のエンジニアの求人が増えているが、事業者の望むレベルの人材がいないという問題もある。そして製造業では工場ワーカー、サービス業では金融、マーケティン グ、ホテルのカスタマーサービスなどの求人が多いようだ。
求職者の中には意識もスキルも高い優秀な人がいる一方で、自分が何をしたいかわからなかったり、面接をドタキャンしたりする人も少なくないという。そのためセンターでは、高校生向けにセミナーを行い、給料だけでなく興味ややりがいを重視した仕事選びを勧めるなど、若い世代の意識改革にも取り組んでいる。
廊下に設置された求人票やセミナー情報などの掲示板。
センターを訪れた求職者は登録手続きをしたあと、スタッフのカウンセリングを受けて、希望職種やスキルなどから仕事を探す。事務職の場合は、特に英語とパソコンのスキルが求められる。
ジョブセンターは、現在プノ ンペンのほか、シェムリァッ プ、バッタンバン、カンポット、スヴァイリエンなどカンボジア国内9カ所にある。
セミナーでは仕事の探し方、履歴書の書き方、面接を受けるときの注意点など基本的なことも教えている。これらのことをまったく知らない求職者も多いそう。
求職者はロビーにあるパソコンで自由に求人情報を検索できる。ただ、若い世代はスマートフォンを使って自分で仕事を探す人が多いそう。
セミナー参加者からは「新しいことを学べてよか った」「自分に足りないことをも っと勉強したい」「セミナーでできた友達との意見交換が役に立 った」など肯定的な意見が目立っていた。
まだ種類は少ないが、キャリアやビジネス関連の本をそろえた図書館もある。閲覧だけでなく借りることもできる。
<NyoNyum No.84より>
この記事が気に入ったら
いいね!しよう
最新情報をお届けします
AMBOH Espadrille Shoe Workshop
2019.01.23 オ・ト・ナの社会科見学~カンボジア国内企業紹介~
SOLTILO FAMILIA SOCCER SCHOOL
2019.01.23 オ・ト・ナの社会科見学~カンボジア国内企業紹介~
Cambodian-Japan Cooperation Center (CJCC)
2019.01.23 オ・ト・ナの社会科見学~カンボジア国内企業紹介~
SANYO PACKAGE ASIA (CAMBODIA) CO., LTD.
2018.12.17 オ・ト・ナの社会科見学~カンボジア国内企業紹介~
NyoNyum127号特集①:ニョニュム発行人・山崎幸恵が語る「ニョニュムの生い立ち」
2023.11.28 NyoNyumフリーペーパー出版特集記事
カンボジアで最もモダンで最大級のマツダ自動車ショールーム 正式オープニングセレモニー開催
2023.11.08 イベントニュースビジネス
アンコール見聞録 #38 遺跡を上から見る
2023.09.12 アンコール見聞録シェムリアップ文化
カンボジア生活情報誌「NyoNyum126号」発行のお知らせ!
2023.08.31 NyoNyum