(日本語) 「参加型」伝統産業というおもしろさ。コンポンチュナン訪問レポート【インターン日記シーズン2③】
(日本語) 「参加型」伝統産業というおもしろさ。コンポンチュナン訪問レポート【インターン日記シーズン2③】
2018.06.22

スースダイ! インターンのおさないです。

世間はワールドカップで盛り上がってますね! ツイッターやインスタグラムを見ていると、ヨーロッパ、アフリカ、アジアなど世界中で留学中の友人がサッカー観戦を楽しんでいて、ものすごく世界を感じています〜〜(しかも会社のマネージャーが絶賛ロシア遠征中です。笑)

今回は、そんなグローバルな話題から一転して、ローカルなお話をしたいと思います。伝統文化やフェアトレード的な考え方に興味がある人には読んでいただきたいです◎

「クメールの誇り」コンポンチュナンの村へ

先日、カンボジアのものづくりや創作活動を応援する「クメールの誇りサポートプロジェクト」でサポートしている、コンポンチュナン焼を作る村を訪問するためコンポンチュナンへ行ってきました。(クメールの誇りサポートプロジェクトの紹介ページはこちら

(実際に販売されているコンポンチュナン焼)

カンボジアフェスティバルで実際に陶器を販売したり、陶芸教室の体験をしたりと徐々にコンポンチュナン焼のことがわかってきたのですが、やっと製作の現場を見ることができてワクワク。(そういえば、陶芸教室のプロモーションで映像デビューしました笑 こちらもぜひ!)

コンポンチュナンへは、プノンペンから車で3~4時間ほど揺られて到着。朝6時半に集合した一行は到着まで爆睡でした!!

よく晴れていて、緑が輝いています。山より海派ではありますが、こういう風景を見ると地元の北海道を思い出して気持ちが落ち着きます。

つたない字で書かれた陶芸教室の看板。いろんなところに日本語の案内が書かれています。

成形が終わって乾燥中のお碗らしきもの。ずらーーーーっと陶器が並ぶ姿は圧巻です! わたしはしばらく眺め回していました。

壁にかかっていたホワイトボードの隅に「日本財団」のシールが。色あせた感じが切なくて思わず撮っていました。このコンポンチュナン焼のプロジェクトが支援を受けていたときのものですね(日本財団のウェブサイトに2014年時点での紹介ページがありました)。

コンポンチュナン焼が伝統産業として成立するために

カンボジアでインターンを始めてから、徐々にこの先自分がなにをやりたいのか見えてきた気がしています。それは、「ある物事をアイデアやストーリーで伝え広める人になりたい」ということです。

わたしは元々伝統文化や工芸、職人の技術などに関心があるのですが、こういった物の素晴らしさは、見た目の美しさはもちろん、背景にあるストーリーの豊かさや人の存在にあると思います。今回のコンポンチュナン訪問では竹細工の村にも立ち寄ったのですが、これも技術がもう、ほんとに、信じられないくらい、すごいんです……。(ぜひ下のインスタグラムの動画を見てほしい!)

こうして手で編まれているところを実際に見て、普段の暮らしの話や、「採ったときに虫が付いていない竹を使うと、ずっと虫が付かないんだよ」なんて説明をしてもらったら、やはり大切に使おうと思います。(お金がなかったので社長がひとつ買ってくださいました…ありがとうございます……)

今回の訪問を通して、わたしはコンポンチュナン焼を始めとしてそれぞれの商品がもつストーリーを、もっと魅力的に伝えていきたいと思うようになりました。

そして、コンポンチュナン焼は「これから伝統を作っていく」という点が、よく思い浮かべるような工芸品とは違うおもしろいポイントです。

焼き物を作る文化は長く存在していましたが、安く買われてしまい生活できる産業ではなかったところを、日本の益子焼の技術でクオリティを上げ、クメール焼のような素晴らしい伝統を取り戻していこうというコンセプト。

今週の社長ブログを読んでいただけるとわかりやすいですが、これを理解して一緒に伝統を作っていってくださる方を増やし、この産業でカンボジアの人々が経済的に自立できるように、クメールの誇りサポートプロジェクトやコンポンチュナンに足を運んでもらう陶器市のようなイベントをやっているんですね。

こうして何かを一緒に作り上げていこうという考え方はクラウドファンディングなんかで浸透し始めていますし、モノ消費やコト消費から一歩進んだ、そのときその瞬間しかできない体験をする「トキ消費」といった考え方も一般的になっているので、コンポンチュナン焼の事業って実は時代を先取りしてたのでは……なんて思ったり。

論点がたくさんある「伝統技術を生活できる産業にするには?」という問い、まだまだ考えることは山積みですが! もっと盛り上げていくために貢献したいと思ったコンポンチュナン訪問なのでした。

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