(日本語) カンボジア在宅看護・介護ビジネスのパイオニア、フィルムさん
(日本語) カンボジア在宅看護・介護ビジネスのパイオニア、フィルムさん
2019.12.22

カンボジア国内で配布しているフリーマガジンNyoNumで連載中のハラハタミオさんがカンボジア人社会起業家の活動を紹介するコラム「#value!」をNyoNyum WEBサイトでも公開!
第4回目では、NyoNyum104号で掲載した、カンボジア在宅看護・介護ビジネスにいち早く飛び込んだ、フィルムさんの活動を追う。

#value! とは


#value!は、カンボジア人社会起業家との情報交換や、協業・研修・視察などをアレンジする、マッチングサービスを行っている。
社会起業家が取り組む事業は、医療、福祉、環境、食品、モノづくり、インフラ、交通、教育、芸術など多岐にわたる。

カンボジア人ナースを一流にする。

ナースのトレーニングセンターの様子。
ナースのトレーニングセンターの様子。現在は30人のナースが勤務している。

カンボジア初となる在宅看護・介護ビジネスを立ち上げたのは、二児の母であるフィルムさん。HIV 患者をサポートする NGO でナースとして 3 年間活動していたが、寄付金が十分に集まらなくなるとナースたちは仕事を失い、患者が救えなくなった経験から、NGO での支援に限界を感じてビジネスの仕組みが必要と思い、起業した。

「患者さんだけでなく、患者さんの家族も笑顔にすることができるから、この仕事が大好きなの」。笑顔で語るフィルムさんの言葉を聞いて、本当にこの仕事を愛しているのだと伝わってきた。在宅看護・介護サービスを利用してもらうことで、患者の面倒をみていた家族の負担が減り、女性の社会進出にもつなげられるとフィルムさんは考える。

今後、リハビリテーションセンターや、老人ホームの設立も視野に動いている。さらに、フィルムさんは学校でのナースの教育が不十分だと感じ、世界基準で活躍できるナースを育てることを目標として、ナースのトレーニングプロジェクトを立ち上げた。これまでにないものを自分でつくり、一から切り開いていくフィルムさんのパッションとアイディアには驚かされる。

「母親である自分が夢を叶え、ロールモデルになることで、若者たちを勇気づけたい」と、フィルムさんは挑戦し続ける。

もっと詳しく見てみたい!

#value!のサイトでは、学生時代のストーリーなど、より踏み込んだインタビューを見ることができる。

「寄付金には頼らない」内戦で医療が破壊されたカンボジアで、初の在宅医療・介護サービスで起業した看護師、フィルム。

 

これまでの#value!記事はこちら!

第1回目:障がい者の自立生活センター「PPCIL」を設立したサミスさん

第2回目:村の貧困問題の解決と女性のサポートをしているチョムナップさん

第3回目:カンボジアの僻地に安全な水を届けることに命を注ぐ、ウィベンチャー社

 

NyoNyum104号について

 

この記事を書いた人:ハラハタミオ

1992 年生まれ、愛媛出身。
大学卒業後にアリババ株式会社を経て、2016 年プノンペンにある人材紹介会社CDL に入社。同オフィス内に本を自由に共有できるプノンペンブックポスト(通称PPBP)の設置、コミュニケーションが生まれるTシャツ「カンボジアT2.0」販売、カンボジア人社会起業家を応援するプラットフォーム「#value!」運営などさまざまな活動を行っている。2020年1月に法人を設立し、サービス名を「ソーシャルマッチ for SDGs」に変更。

●個人ブログ:ハラハタミオ@カンボジア
●Twitter:@harahatamio
●Instagram:@cambodiat_2.0
●#value!公式サイト:http://hash-value.com

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