留学に就職、実習や研修。さまざまなかたちでカンボジアの人たちが日本へ渡っています。 2018年の今年は1953年の外交樹立から数えて65周年、「日カンボジア友好65周年」の年。カンボジアと日本、その関係や交流のかたちは 65年の間に変化してきました。そんな今、日本で学び働くカンボジア人たちは何を思いどう過ごしているのでしょうか。NyoNyum No.98に掲載されている特集「日本に羽ばたくカンボジア人」をシリーズに分けてお伝えします。
1回目の今回は「カンボジア人の日本留学事情編!」、日本へ留学するカンボジア人学生の実態とカンボジア人学生向けの日本留学イベントを取材しました!
カンボジア人学生の日本留学は年々増加中
独立行政法人日本学生支援機構(JASSO) の調査によると、2017年5月現在のカンボジ ア人留学生の数は846人。2013年の同調査では369人と、この4年で2倍以上に増えていることになる(下図参照)。カンボジアからの留学生というと、一昔前までは日本政府から学費や生活費など留学にかかる費用が支給される「国費外国人留学制度」を利用して大学などの高等教育機関で学ぶ国費留学生の話を聞くことが多かった。最近では、日本に提携校を持つカンボジアの大学からの交換留学や日本語学校への語学留学など、さまざまなかたちでカンボジアの学生が日本へ渡っている。
【日本にいるカンボジア人留学生の数】
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王立プノンペン大学日本語学科の留学事情~ロイ・レスミー日本語学科長インタビュー~
王立プノンペン大学から交換留学や短期プログラムなどで2017-18年度に海外へ渡っ た学生は266人。そのうち55人が日本へ。留学先としては隣国タイに次いで2番目に多く、日本の人気ぶりがうかがえます。日本へ学びに行くのは外国語学部日本語学科の学生がほとんどだそう。そこで、日本語学科長のロイ・レスミー先生にお話を伺いました。
<レスミ―先生のお話>
日本語学科は毎年200人の募集をかけていますが、志願者数はここ数年、毎年増えています。志望理由として最も多いのが「日系企業に勤めたいから」。日本企業の進出増加もあり、日本語習得がキャリアの可能性を広げると考える学生が多いですね。また、日本の大学への交換留学や日本語学校への語学留学などを行う学生も増えています。帰国した学生は、日本語力の向上はもちろんですが、最も大きな変化を見せるのがチームワーク。イベント運営のような集団で取り組むことに苦手意識のあった学生が、帰国後は自らそういった環境に飛び込んでいくことは珍しくありません。団体行動や組織力が求められる日本で学ぶことは多いようです。 学生たちには、日本語の習得をゴールとするのではなく、日本語をツールとして活用し、カンボジアと日本の発展に寄与する人材になってほしいと願っています。
未来の留学生へ!CJCCでの留学フェア
王立プノンペン大学内にあるカンボジア日本人材開発センター(CJCC)は毎年、日本への留学に関する情報を提供するイベント「日本留学フェア」を開催している。今年は10月20日に開催され、日本からは11大学が参加して各大学の制度や魅力をPRした。このほか、日本留学に関する情報や先輩留学生の経験談の発表、在カンボジア日本国大使館による文科省国費留学制度の説明や個別相談などが行われ、会場には600人近い高校生や大学生が集まった。なおCJCCでは、フェアの参加大学に関する情報提供を1年間継続して行っている。
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