2月24、25日、サッカーと芸術文化の融合でアジアの人々の交流を目指した「サッカー×アート アジア代表プロジェクト」がカンボジアの首都プノンペンで開催された。
このプロジェクトはこれまでサッカー日本代表と対戦する国・地域のことをサポーターの思いを世界中へ伝えるためにはじまり、これまで2006年ドイツ大会、2010年南アフリカ大会、2014年ブラジル大会と3回のサッカーワールドカップ大会に合わせてワークショップが開催されました。
そして2015年、国際交流基金アジアセンターが総合プロデューサー日比野克彦氏(アーティスト)と「アジア代表日本」実行委員会とともにサッカーワールドカップ2018年ロシア大会に向けて、アジアでのサッカーとアートのふれあいの場を増やし、新たなサッカー文化の形成、新たな価値観の創造を目指すことで九州・福岡からはじまり、2015~2017年の3年間で日本代表がワールドカップ予選で対戦したシンガポール、タイなど主に東南アジア諸国でマッチフラッグプロジェクトを展開。
<マッチフラッグとは>
サッカーの試合の前に大きな一枚の布にその日に試合をする両国の国旗をモチーフにして作る大きな旗のこと。観戦する両国の人々、サポーターがそれぞれの思い描いたものをスタジアムで紹介するもので、近年はワールドカップなど大きな大会の前に行われている事が多い。
このプロジェクトがカンボジアで行われるのは、ワールドカップロシア大会アジア地区2次予選で日本代表とカンボジア代表が対戦した2015年11月、そして昨年に続き、通算3度目。
今回はプノンペンのCJCC(Cambodia-Japan Cooperation Center)で日本とカンボジアの文化交流が目的で行われている絆フェスティバルの中でマッチフラッグの制作が行われた。会場ではカンボジアで現地の若い人々の芸術指導を行なっているYamada School Of Art(山田隆量代表)が協力しのもと、学校の生徒なども参加し、大いに賑わっていた。
また、24日午後には日比野克彦氏と2015年からカンボジアサッカー協会の小原一典氏によるトークショーも行われた。小原氏は高校サッカーの名門・市立船橋高校出身で、2000年からスペインで育成年代を中心に指導者経験を積み、その後は日本で徳島ヴォルティス U-18 の監督等を経験。2012年から2014年にかけてブータン代表監督。2015年からはカンボジアでテクニカルダイレクターを務めている。2015年と昨年11月には暫定的にカンボジア代表監督を務めた経験があり、この日はカンボジアのサッカーの現状と可能性について話した。また、日比野氏は今回の参加者に対して「スポーツ、芸術、文化を通じた国際交流の重要性」を語った。
真剣に話を聞く子どもたち。このイベントを通して学んだ子どもたちが将来、サッカー選手やアーティストになるかもしれない。
質問コーナーではサッカーに興味のある男子学生から様々な意見が飛び交い、カンボジアの若者の間でサッカーへの注目度が高いということを再確認することができた。
近年のカンボジアのサッカーは急速に力をつけ、人気も急上昇中。元々、古代からアンコールワットなど芸術的な土壌があるだけに、今後はサッカーとアートの融合で新たな文化を創造し、世界にアピールしていくことに期待したい。
サッカー×アート アジア代表プロジェクト詳細
http://jfac.jp/culture/projects/soccer-art-asiadaihyo/
Yamada School of Art Facebook ページ
https://www.facebook.com/yamadaschoolofart/
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