3日間で国内外からの約5. 8百万人の水祭り観戦者を魅了した今年の水祭り。カヌーレースに出るにはどんなことが条件があるのか?そして、カヌーレース以外はどんなことが楽しめるのか?祭りに出たニョニュムスタッフから祭りにまつわるあれこれの情報をご紹介したい。
レースに出たカヌーの現状とは?
今年のカヌーレースには全国から337隻のカヌーが参加したという。その中で、立ち漕ぎカヌーが43隻(そのうちに女子船が1隻)、座り漕ぎカヌーが158隻、国際規格カヌーが134隻(そのうち女子船が2隻)でカヌー選手の合計定員は20,417人、そのうち女性は165人であったという。
立ち漕ぎカヌー(右)は漕ぐ櫂がカヌーに固定されているが、座り漕ぎカヌーは櫂が固定されていない
競技の技術審査の委員会の発表によると、今年は特別なカヌー競技扱いとして98船のカヌーが厳選され、3日間の競技の中で、最もスピードが速いカヌーは以下の3艇であった。優勝したのはコンポンチャム州からのナンバープレート183、定員 75 人の「モハー・トンサイ・テチョウセンチェイ号」で合計した3日間の合計走行の所要時間は、28分05秒33 。2位は、タケオ州からのナンバープレート267、定員74人の「サムダッチ・ヴィボルパニャー・バルメィミェンチェイ号」で、3日間の合計走行の所要時間は28分06秒62。3位は、プレアビヒア州からのナンバープレート203、定員77人の「コー・ケー・センチェイ・バールメイ・プレアアンクマオ号」で、3日間の合計走行の所要時間は28分07秒81だった。
今年優勝したモハー・トンサイ・テチョウセンチェイ号。宮内庁の大臣のサインが記載された表彰状と商品をもって村に凱旋パレードをした
上記と別に美しさを競う部門では、最も優れた3隻が「ビューティ賞」を受賞した。1位はプノンペンからのナンバーププレート212の「チャン・ヴォンサ・モハーセンテチェア号」、2位はカンダール州からのナンバープレート286の「プカー・ロム・サクセット号」、3位はポーサット州からのナンバープレート193の「テチョウ・ケオヴィチェイ・バルメィチャオセン号」だった。
通常、参加するカヌーの選手団は川沿いに地域の人々だ。最も多いのはプノンペン、カンダール州、コンポンチャム州、クラチェ州、プレイヴェン州、ストゥントレン州、コンポンチュナン州、コンポントム州、タケオ州、シェムリアップ州、ポーサット州、バッタンバン州だという。だが、近年はコンポンスプー州やラタナキリ州など河川のない州からも参戦する姿が見られるようになっている。
カヌーの選手は?
カヌーの選手は村の青年を対象にボランティアとして選抜されるという。このカヌーレースは伝統的な娯楽だともいえ、カヌーの選手は水泳できるのと体力的に耐えられることが必要不可欠である。また、大会の組織委員会が定めたルールを理解して尊重することも必須の条件だと言う。
笑顔溢れるコンポンチュナン州からやってきた青年選手団
決戦まではどんなレースある?
日本カンボジア友好橋(チュロイチョンワ橋)の手前を拠点にスタートし、王宮前周辺をゴールとする約1,700メートルの距離でペアリングしたカヌーがスピード競い合う。だが、通常、河の水流が左右違うため、左、右を相互に同じペアが2回競い合うという。3日間のレースがあるが、1日目で勝ちぬいたカヌーのみが2日目の試合に進み、そこで選抜されたカヌーが3日目の決戦に出られる。
今年のレースの特徴とは?
水祭りには国王によって軽い刑の囚人に恩赦を与える伝統がある。今年は約538人の軽犯罪の囚人が釈放されたという報道があった。
最も人気のあるおやつって何?
一日に約百何十万人ものクメール人の観客が各地方からプノンペンに上京していたという。王宮前の広場には多くの観客が集まっていた。このエリアを歩くと、路上には庶民が食べ慣れた食べ物の販売が点々数多くあった。油揚げのタランチュラやコウロギなど稀なおやつから飲み物、お腹を満たすクメールの「ノムバンチョック」やサンドイッチなどなど多種多様な屋台がひしめき合っていた。現地報道によると、今年の水祭りのカヌーレースを観戦したクメール人の観客の中で最も売れた・人気のあった食べ物は、ウズラの卵、綿あめ、酸っぱい果物、鳥の焼き卵、ポップコーンだという。
ウズラの卵や油揚げのタランチュラ、山盛りのコウロギが人混みの中で路上で販売されていた
この記事が気に入ったら
いいね!しよう
最新情報をお届けします
ベジタリアンフードで健康を大事にする都民とは?
2024.11.08 特集記事生活情報誌ニョニュム読み物
エアロビクスによるグループ活動の文化とは?
2024.11.01 特集記事生活情報誌ニョニュム読み物
身体を鍛えるジムが大人気?
2024.10.25 特集記事生活情報誌ニョニュム読み物
現代プノンペン都民は健康志向?
2024.10.18 特集記事生活情報誌ニョニュム読み物
NyoNyum127号特集①:ニョニュム発行人・山崎幸恵が語る「ニョニュムの生い立ち」
2023.11.28 NyoNyumフリーペーパー出版特集記事
カンボジアで最もモダンで最大級のマツダ自動車ショールーム 正式オープニングセレモニー開催
2023.11.08 イベントニュースビジネス
アンコール見聞録 #38 遺跡を上から見る
2023.09.12 アンコール見聞録シェムリアップ文化
カンボジア生活情報誌「NyoNyum126号」発行のお知らせ!
2023.08.31 NyoNyum