NyoNyum117号特集:②エッチャイの仕事とは?
NyoNyum117号特集:②エッチャイの仕事とは?
2022.03.27

現在カンボジア国内で配布中のカンボジア生活情報誌NyoNyum117号の特集では「プノンペンの生活改善を目指して!」について紹介しましたがそのWeb版も公開します。

 

「プノンペンの生活改善を目指して!」

著しい経済的・社会的発展により、プノンペンではごみ問題が大きな課題となっています。

2000年における1日のごみ排出量は約500トンだったのが、2020年には約3000トンにまで膨れ上がっています。

プノンペンの「スモーキーマウンテン」として知られるドンカオ区のごみ埋め立て地のごみの量は許容範囲を超えはじめ、昨年には収容が1カ所のみでは続けることができなくなってしまいました。

これに対してプノンペン都は、現在のごみ埋め立て地の約2倍の広さの土地をカンダール州オンスヌール郡に確保。

2023年から利用されるこの新しいごみ埋め立て地により、プノンペンの廃棄物管理が改善されることが期待されています。

さらにプノンペン都は昨年7月にごみ管理を改善するためごみ回収を行う民間企業3社と契約を結んだり、都民に対しごみの分別とごみを出す時間指定を昨年9月に発令するなど、状況はめまぐるしく変化しています。

今号のニョニュムは、プノンペンのごみ問題の現状と、いま行われている最新の取り組みについてレポートします!

 

エッチャイの仕事とは?

カンボジア人はごみを分別する習慣がないと思っている人もいるのでは。しかし、リサイクルができるごみを分けて、ごみを処分する習慣はあるんです。

コンドミニアムや集合住宅が密集している地域ではあまり見かけないかもしれませんが、一戸建てや昔ながらのアパートに住んでいる人々は、換金できるごみを分けて保管したり、ご飯を炊いた後のおこげを豚の餌にするために軒先に干すといったことをしています。

換金できるごみは「エッチャイ」と呼ばれる資源ごみを買い取る人がやってきて回収。その場でお金にしてくれます。エッチャイの仕事とはどんなものなのか、20年ほど前から資源ごみ拾いと買い取りを続けているエン・ティーさん(59歳)にインタービューしました。

 

インタビュー

Q.どうしてこの仕事を始めたんですか?

昔、資源ごみを拾ったり買い取ったりしていたベトナム人と一緒に住んでいて、彼にいろいろ教わって
自らやるようになったんです。当時は無職で、また他の仕事ができるスキルもなかったため、この仕事
をしようと思いました。

 

Q.どのように資源ごみを買い取るんですか?

自分が歩き回れる範囲で荷車を引っ張りながら、街のあちこちに赴きます。私が通りかかると家から人が呼び止めてくれて、家庭で保管している資源ごみを出してくれます。その場でプラスチックやビールの缶、そのほかリサイクルできるものに分別して、その分量を量って買い取ります。古いテレビやエンジンなどを値段交渉して買い取ることもよくあります。

 

Q.普段はどのようなものの買い取りが多いですか?

エリアごとに買い取れるものの種類が違いますね。たとえばサェンソック区にはビアガーデンが多くあ
るため、ビールの缶や瓶が非常に多く買い取れますね。また、家庭からだと段ボールやテレビなどの古
い電化製品、鉄くず、古いオートバイなどがあります。

 

Q.1 日の収入はどれくらいですか?

収入はとても不安定です。よく買い取れるときもあれば、1日全然買い取れない日もあるんです。平均すると1日5万リエル(約12.5ドル)くらいは稼げるかと思います。

 

Q.この仕事で何か困ることはありますか?

仕事の内容自体で困ることはありませんが、最近エッチャイをする人がほかにかなりいるので、ちょっと競争が激しくなってきて、だんだん買い取れる量が少なくなっています。あまり買い取れないと収入も減るので、それが困りますね。

 

Q.この仕事をやっていてうれしいことは何ですか?

衛生面と見た目があまり良くない仕事ですから、人に好かれることはあまりないですね。ただ、自分が
回っているエリアには私の電話番号を教えておいてほしいという人もいて、そういった方々から電話で
呼ばれて買い取りに行くこともあります。自宅の資源ごみを取りに来てと電話で連絡をもらったり、歩いているときに呼び止めてもらえるとうれしいですね。

 

エッチャイが集めた資源ごみはどこに行く?

ティーさんが収集した資源ごみの買い取り業者であるモル・ヨンさん夫婦にも会うことができた。子供1人を抱え、土地を借りて従業員7人と敷地内で一緒に生活している。

夫のヤーン・ドーさんは子供の頃からごみ回収の仕事をしていて、結婚後独立して自分の会社を興した。事業開始から2年間経ったヨンさん夫婦。

「ここで毎日エッチャイから資源ごみを買い取っています。買い取った資源ごみをさらに分別して梱包します。月に一度か二度、買い取ったものをまとめて別の大手業者へ運んで売り、最終的にはベトナムの工場へ輸出されます。いまは土地を借りているため、毎月多少の金額が手元に残り、それで生活しています」という。

資源ごみの買い取り値段

缶:約6000リエル/kg

瓶:約300リエル/kg

鉄くず:
1級品 約1400リエル/kg
2 級品 約900リエル/kg
3 級品 300~400リエル/kg

段ボール:約600リエル/kg
中古や故障した電化製品:状態により値段交渉をして決定する

▲買い取った電化製品を解体して、金属類の分別作業を行っている様子

 

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