年齢層や職業別にプノンペン住民が求めている公共サービスや満足する収入、価値観などについてあれこれ聞いてみた。
都民が思う都会の開発・環境汚染・清潔さと憩いの場の現状
1、現在の都市開発に満足しているか。
1、とても満足している 41%
2、やや満足している 56%
3、あまり満足していない 3%
2、都内の(空気)汚染が気になっているか。
1、気になっている 87.8%
2、気になっていない 12.2%
3、今のゴミ収集現状を満足しているか。
1、とても満足 44%
2、やや満足 53%
3、まだまだ不満があり 3%
4、都内の公的な憩いの場(公園など)の現状をどう思うか。
1、とても良く整備されていて満足している 49%
2、もっと公的な憩いの場を造ってほしい 51%
3、その他( )
解説: 現在のプノンペンの都市開発に多くの市民がとても満足と回答したのが41%%でやや満足が56%を占めており、要するに満足する市民の割合は97%もあった。だが、環境の問題を意識する市民の割合が90%近くと、高いことに驚きがある。都市の開発と人口が密集することにより、大気汚染を気にするようになったのは当然であろう。だが、新型コロナ感染症直前にプノンペン都政府がゴミ収集の新たな改革の実施をしたことについて、とても満足(44%)とやや満足(53%)と回答した割合を合わせると97%もあり、現在のプノンペン都内のゴミ収集に都民の満足度が非常に高いと評価できるだろう。都内の憩いの場については、よく整備されていると評価する市民と、もっと憩いの場を造ってほしいという市民の割合がほぼ同じであることを知ることができた。
プノンペン都民が依存する交通手段と理想の渋滞解決策とは?
1、公共交通として何が良いと思うか。
1、バス 24%
2、オートバイ 60%
3、自転車 %
4、トゥクトゥク %
5、タクシー 9%
6、モノレールや電車 24%
7、その他( )
2、都会の交通渋滞を回避するためにどうすれば良いと思うか。
1、道路を大きく整備すること 33%
2、路上駐車を厳禁とすること 45%
3、モノレールや電車を取り入れること %
4、公共バスの利用を促進すること 20%
5、その他( )
解説: 昔から、市民の足はオートバイであったのは事実だが、今回のアンケートの結果でまだまだオートバイの存在がプノンペン在住の移動手段の主流であることが意外だった。それは約10年前にトゥクトゥクが誕生したことにより、多くの人々が都内の交通手段としてオートバイよりトゥクトゥクに乗っているように見えるからだ。だが、自分の経験からも言えることは、プノンペン市内を移動するたびにトゥクトゥクを利用するのは、給料のわりに交通費がかかると感じられるのかもしれない。トゥクトゥクを利用する際は荷物を抱えている時、複数人の時などとしている。
交通渋滞を回避するための理想の解決策としては、やはり、路上駐車をなくすということに市民の意識が(回答の中で最も多い45%)強いようである。路上駐車の現状は移動の妨げの一番の原因だと意識する市民が多いことがわかる。
社会保障制度と所得を思う市民
1、社会保健制度をどう思うか。
1、信用がある 21%
2、あって良かったと思う 34%
3、非常に役立つ 33%
4、ないよりまし 12%
2、個人所得は、月にいくらあれば良いと思うか。
1、200$-300$ 11%
2、400$-500$ 27%
3、600$-700$ 23%
4、800$-900$ 19%
5、1,000$以上 20%
解説:フン・セン前首相の政権下で設立した社会保険制度について、市民はどちらかと言えばプラスのイメージを持っているようだ。評価する市民が9割近くと圧倒的に多く(信用あり21%、あって良かった34%、非常に役立つ33%を合計すると88%)。他方、プノンペン都民が得たい収入を聞いたところ、400~700$がもらえたら満足する人の割合が5割あり(27%+23%=50%)、一番高かった。だが、800$~1,000$以上を望む市民の割合が約40%(19%+20%)あり、2番目に多かった。日々の食材などの買い物は普通の市場で、月に数回は市内の食堂/レストラン/モールでといった程度の生活なら、月に400-700$の所得があればサポートできるからだと思う。だが、よりリッチな生活を目指すなら、月に1,000$前後はないと難しいだろう。贅沢品は輸入に頼っているのがカンボジアの現状であり、金がかかりがちだ。
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