ワットプノンでプノンペン都庁が主催した正月のイベントを始め、コンポンスプー州やプレイヴェーン州など地方の州政府が開催した正月のイベントがFacebookページで盛大に配信された。配信を見ただけでも、水かけや土鍋割りなどのゲームを楽しんだ市民の姿などが溢れており、現場がどれほど盛り上がったのかが想像できる。さて、カンボジアの国民は、今年のクメール正月をどんな思いで過ごしたのか、各地で色々聞いてみた。
帰省してお正月を親と一緒に迎えていた!
シェムリアップ州スレイスノム郡出身、現在はシェムリアップ市在住
日本語ガイド
結婚して子供が2人
「去年のようにアンコール・ソンクランのイベントが行われないと聞いたため、正月の1日目と2日目は、田舎に帰省して親のところで過ごしました。田舎では、お寺にお参りに行く他、兄弟揃って親の長寿を祝う式を実家でやりました。これは、家族で過ごす今年の正月の主なお祝いとなりました。しかし、故郷では寺へ行く他、特にエキサイティングなことがなかったので、正月の最終日はシェムリアップ市内に戻り、国王の別荘前の広場で行われた正月イベントに参加しました。おかげで、子供と一緒に楽しく過ごすことができました。」今年の正月の出費と印象については、「今年の正月の連休で、寺での儀式参加や親に渡す仕送りなど、約350ドルの出費だったと思います。アンコール・ソンクランのイベントがあった去年と比べて今年は素朴な正月の過ごし方をしていました」と語っていた。
帰省せずにプノンペン都内で正月のイベントで家族で楽しく過ごした!
クラチェ州出身、現在はプノンペン在住
ソファーのカバーを縫う職人
結婚して子供が2人
「今年は家庭の景気があまりよくないため、帰省せずにプノンペンで正月を楽しんでいました。特に、ワットプノンエリアでは正月イベントが盛大に行われると聞いたので、1日目と2日目は午後に家族を連れて出向き、夜まで遊んでいました。また、正月の最終日は寺へ行き、仏像を清める儀式にも参加して、正月の幸福を祈ったりしていました。この日の午後は、お寺で他の住民と土鍋割りや綱渡り、ハンカチ投げなどのクメール伝統の遊びをして楽しい時間を共有することができました」。
今年のクメール正月の印象については、去年より正月のイベントが盛大に行われて、寺まで足を運ぶ住民の姿も多くあり、楽しい正月を過ごせたという。また、親に仕送りしたり、正月を迎えて子供のために新しい服を買ったり、幼稚園の正月イベントのために子供のためのギフトなど、色々合わせると3日間の正月の出費は約150ドルだったという。
故郷へ帰省して正月を過ごしていた!
コンポンチャム州出身
プノンペン王立大学4年生
独身
「今年は多くの人が正月のイベントに参加していました。イベント会場には子供でも遊べる娯楽施設が配置されたり、伝統的なダンスやゲームの他、我々が今まであまり見たことのないクメールの伝統遊びである油の柱に登るゲームが行われていたのが印象的でした。また、近所のお寺でも正月の飾り付けでクメールの伝統的な道具や材料がたくさん飾られていたので、今までと違う正月の雰囲気を楽しむことができました」。一方で今年は、セアンリムさんは素朴な正月の過ごし方をしていた他、新年の神様を迎えるために果物やジュースなどといった一般の供え物だけ買って、特にお金を使うことがあまりなかったという。「正月の2日目はお寺に行って僧侶に食べ物を捧げたり、近所の人と正月の楽しい時間を共にし、夕方の涼しい時間にクメールのダンスをしたほか、正月の最終日は食べ物を親戚や友人のところに持って一緒に食べておしゃべりしたりして、素朴な正月の過ごし方をしていました。」
故郷で家族の手伝いをしながら午後は正月のイベントに参加して充実していた!
レン・リマーさん(25)
コンポンチャム州出身
国立職能大学(NTTI)の5年生
独身
「2017年に故郷を離れてプノンペンに上京して以来、仕事や勉強で忙しい日々を過ごし、大型連休に故郷へ帰省しています。特に、クメール正月は私にとって家族と再会する特別な機会です。3日間の正月はいずれかの日にお寺へお参りに行くのが一般ですが、私の場合は今年はお寺へ行くことが出来ませんでした。それは実家が牛を養殖しており、今年の正月は牛の群れを世話するお手伝いさんが帰省したため、代わりに私が3日間面倒を見ることになったからです。でも、牛の面倒が終わる午後になると、コンポンチャム州政府が開催した正月イベントに出て、皆と踊ったり、パウダーかけや水かけの遊びをしたりすることができて、3日間本当に楽しかったです!」
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