今年はコロナウイルスの影響でめっきり減ってしまったものの、これまで年間約20万人もの日本人が訪れる国カンボジア。
世界遺産アンコールワット観光をはじめ、学校や孤児院でのボランティア活動で訪れたり、はたまた夢と希望を抱いて新興国カンボジアで事業を興した方など、実に様々な目的でこの国にやってくる。
また、成長著しいカンボジア経済の影響もあり、ここ数年間の日本人移住者の増加率は前年比15%前後と世界でもトップクラスである。
実際に現地を訪れてみると、この国の不思議な魅力の虜になってしまい、「年に何度も足を運んでいる!」、「はまり過ぎて移住してしまった!」という人も少なくないはず!?
この連載では、気がついたらカンボジアにはまってしまった方々にまつわるストーリーを紹介していきます。
第1回目は元日本代表・本田圭佑選手が共同オーナーを務めているソルティーロアンコールFCの日本法人後援会の代表世話人・秋庭 洋さんです。
このクラブでは、20代の青年たちが熱き想いを胸に、カンボジアサッカー界に革命を起こすべく日々奮闘しており、秋庭さんはそんな彼らの姿に共感し、後援会を立ち上げました。
代表世話人 秋庭 洋さん
■プロフィール
1967 年生まれ、大阪府出身。株式会社リクルートを経てブラッシュアップ・ジャパン株式会社を設立。日本で20 代の若者への就職・転職サポートを手掛けるかたわら、ソルティーロアンコールFC 日本法人後援会を立ち上げる。
友人に誘われカンボジアへ
私が初めてカンボジアを訪れたのは7年前。友人がプノンペンで日本語学校を始めたので、ちょっと見に来ただけなんです。
それまでカンボジアに特別興味はかったのですが、実際に足を運んでみると、街中から溢れ出るエネルギーに圧倒されました。誰もが未来へ希望を持って生きているように感じられました。
その後も度々カンボジアを訪れるようになったある日、シェムリアップでバナナペーパー事業を手掛ける山勢拓弥さんが「情熱大陸」で取り上げられていました。
大学を中退し、カンボジアの村に移り住みゴミ山問題の解決に取り組んでいるって、なんかマンガみたいで面白いなと思って。SNSで見つけて会いましょう! ってメッセージを送りました。
怪しいおじさんだと思われたみたいで、返事が来るのに2、3日かかりましたけど(笑)。
ソルティーロアンコールFCとの出会い
拓弥君に会うためにやってきたシェムリアップ。
空港を降り立った瞬間から何とも言えぬ心地よさを感じました。
空気が合うというか、とにかく居心地がいい。
拓弥君ともすっかり仲良くなって、それ以降はシェムリアップに何度も訪れるようになり、であれば拠点を構えようということで、「BBハウス」という若者なら誰でも無料で利用できるゲストハウスを設けました。
そのゲストハウスをソルティーロアンコールFCにインターンシップで来ていたミツオ君に利用してもらったことが、ソルティーロとの出会いでした。
もちろんソルティーロというサッカーチームがあることは知っていました。あの本田圭佑選手が実質的なオーナーであることも。
そして、ソルティーロのマネージャーである景山慎太郎さんが拓弥君の友人だったこともあり、一緒に食事をしてクラブ運営にまつわるお話をいろいろと伺いました。
驚いたのは、「あの本田選手のチーム」だから資金は潤沢にあるのかと思いきや、まったくそうではなかったことと、クラブの責任者であるGMの辻井翔吾さんも20代の若者であることでした。
日本法人後援会の発足
要は、日本から遠く離れた異国の地で、20代の若者が資金集めから練習グラウンドの手配に至るまで、サッカークラブチームの運営一切を切り盛りしているというわけです。
景山さんの誠実な人柄もあり、はじめは企業スポンサーとして資金援助させていただこうと考えましたが、よくよく考えるとそれは一時的なサポートで終わってしまいかねません。
何らかの事情で資金援助が打ち切りとなれば、彼らはまたスポンサーを探さなければならない。それではグラフ運営はいつまでたっても不安定。
それよりも、クラブ運営が安定する「仕組み」を一緒に作り上げることが何よりのサポートになるのではないかと考え、「日本法人後援会」という組織の立ち上げを提案しました。
会社経営においては、一つひとつの売上は小さくても、数多くの顧客に支えていただく方が経営の基盤は安定します。それと同じで、何千万や何百万ではなく、十万円単位でサポートしてくれる企業をたくさん集めましょうというわけです。
たくさんの若者をシェムリアップに
友人の経営者にソルティーロの話をすると、みんな興味を持ってくれ、二つ返事で入会を快諾してくれました。
本田圭佑のチームという以上に、日本のJリーグではちょっと考えられない20代の彼らのチャレンジそのものが、ワクワクするドキュメンタリーだからだと思います。
このプロジェクトの最終ゴールは後援会企業の経営者に、若手社員をたくさん引き連れシェムリアップに来ていただくこと。
拓弥君のバナナ工房にも足を運んでもらい、カンボジアの灼熱の太陽の下、有給休暇も働き方改革も無縁の世界で目を輝かせイキイキと躍動する彼らの生き様を目の当たりにすることは、日本の会議室で座学を行うより何十倍も有益なことだと思います。
「こんな体験ができるなら、年間数十万の会費など安いものだ」。
たくさんの企業にそう感じていただくことができれば、このプロジェクトは大成功だと言えるのです。
いま、新型コロナウィルスとの闘い
そしていま、新型コロナ感染の影響でリーグ戦が中止となったカンボジアリーグ。
ソルティーロアンコールFCも大変な苦境に立たされています。
選手を解雇するチームも多い中、何とか経営を成り立たせようと20代経営陣が奔走しています。
私も日本法人後援会の代表世話人として微力ながら支援させていただいておりますが、まだまだたくさんの企業の支援を必要としています。
後援会へは年間10万円からご入会いただけます。特典などもご用意していますので、ぜひ公式HPをご覧いただきご検討下さい。
カンボジアで夢を追いかける若者たちを熱く応援しよう!ソルティーロアンコールFCでは日本法人後援会の後援スポンサーを募集しております。後援スポンサーとなった企業様には様々な特典がございます。協賛プランは「プラチナ」「ゴールド」「シルバー」の3つをご用意しております。一緒にクラブの歴史を築いていきましょう!
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