NyoNyumを読んだ人が、雑誌で紹介したあれこれを実際に体験し、レポートする企画「NyoNyum愛読者が体験しました」!
4回目の今回は、姉妹誌NyoNyum Khmerとコラボ!
NyoNyum Khmerの編集者:ロアットさんが、NyoNyum 105号とNyoNyum Khmer 37号で特集した「カンボジアの伝統舞踊」を学ぶ人たちに会いに行きました!
本記事は、ロアットのクメール語レポートをもとにインターンのせいしろうがつくりました。
芸術大学に行ってみた!
Royal University of Fine Art(以下:RUFA)はカンボジア国立の芸術大学でダンス、絵画、版画、建築設計など多くの学科があります。校内のあちらこちらに、これまでの卒業生が作った銅像やウォールペイントなどがありました。
取材した日は、テスト後の2週間の休業期間でしたが多くの学生が制作や練習に励んでいました。
ダンス学科の学生も蒸し暑いなか練習をしていました。週末に行われるダンスパフォーマンスに向けた詰めの練習だということです。
ダンスの練習を見学してみた!
RUFAの舞踊学部では、学生と卒業生が協力して伝統舞踊を広める活動をしています。その活動の一環として2014年にパフォーマンスチーム「mascot cambodia & arts」が設立されました。それ以来、カンボジアのいろいろな場所でダンスパフォーマンスの公演しています。
今回の公演は、伝統舞踊に伝統的な影絵の要素を取り入れたオリジナルの創作ダンスをするそうです。ダンスの振り付けや構成は、放課後や終業後に集まって考えてきたということです。
学生のお話
休憩時間に学生にお話を聞きました。
この創作ダンスは、学校で習ったことの応用なのでいろいろと難しいことが多いそうです。
例えば、アプサラダンスを取り入れたゆっくりとしたダンスでは、体の動きと力をコントロールするのが大変だといいます。
かと思うと、棒を使った伝統的なダンスを取り入れた軽快なコンテンポラリーダンスでは、スローテンポの曲に合わせるのが難しいそうです。
RUFAの学生の多くは、親族の影響でダンスを始めたといいます。親や親族の薦めで6~7歳でダンスをはじめ、今日まで練習を続けてきたのだそうです。
学生たちはこの活動でもっともっと多くの人にカンボジアの伝統とダンスを知ってもらって、いろいろな人がダンスに関わることができる雰囲気をつくっていきたいといいます。
ダンスの公開講座
学生たちの思いを受けて、大学も伝統的な踊りを普及させる活動を始めました。
そのひとつとして、卒業生で現在教師をしているHang Phuomara先生は、2年前からクメール伝統舞踊の公開講座を開催しています。
実はクメールの伝統舞踊には性別によって演じることのできる演目が違うのだそうです。
女性が踊るアプサラダンスに代表される「古典舞踊」と、男性がマスクや小道具を使って演じる「カオール」の2つです。
「カオール」は、カンボジアの神話「リムケー」のお話に沿って行われるストーリー仕立てのダンスです。
「古典舞踊」では手の形でストーリを表す、ゆっくりとしたダンスですが、「カオール」は道具や衣装、語りによってストーリーを表し、大きな動きを見せる力強いダンスです。
この公開講座では「カオール」をもとにした動きとダンスを教えています。もちろん女性も男性も参加可能です。
先生のお話
先生はダンスのコツは続けることだと先生はいいます。
「始めたばかりのことは練習が難しくできないことばかりで、多くの人はここでやめてしまいます。しかしできなくても続けることが大切で、そうすれば少しづつできるようになります。下手でも何回も続けると自然と上手になるのです。」
「ぜひクメールの踊りに興味がある人は、公開講座に来てみてください。」
・講師:Hang Phuomara
・場所:Union of Youth Federations
・時間:毎週日曜 8 am~11 am 2 pm~4 pm
・参加費:無料
・連絡先:068 89 86 46
行ってみた感想
ダンスは動きが華麗で美しかったり、俊敏で力強かったりいろいろな表現があり興味深かったです。
ですが、私は絵を描くことが好きなので絵画の方が印象に残りました。特にこのアプサラの絵は色が良いと思いました。いろいろな表現ついて勉強ができて楽しかったです。
アゥ チャンムニロアット(Au Chanmuneyrath)。シハヌークビル州出身。王立プノンペン大学で言語学を専攻。NyoNyum、NyoNyum Khmerでは調査、記事作成、書類整理などを行う。旅行とお絵描きが趣味。積極的な性格でNyoNyumのホープ。
個人ブログも運営中: ロアットのブログ(クメール語)
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