クメール人が語る「憧れの教師」とは?
昔も今も教師は多くのクメール人に尊敬されている。教師は第二の親と言われるほど、人に知識を与え、社会の中で活躍できる人材を育てる主役を担っているとされている。
現在の経済と社会の発展と共に、教師の職に憧れるクメールの若者が多くいる。昔から教育を優先しているカンボジア政府は社会発展とキャッチアップするために著しい若者の人口増加に対応すべく、教員養成学校とカリキュラムを改善する取り組みを多方面から取り組んできた。
憧れの職業とされる教師の職について、わたしたちの周りにいるクメール人の思いや教師養成の現状についていろいろ聞いてみた!
編集後記:
父親が教師であった私。1990年代、幼少期の私は政治と治安が不安定だった時代を生きていた。当時は、村周辺には地雷が埋まり、夜には村がゲリラに襲われたり、人が殺された様子などを真当たりにした。暗い時代を幼い頃に過ごしていた私だが、父親が教師だったため村人に守られながら成長していった。「向こうの田んぼや畑の当たりへ遊びに行くな!」とか、「この子は先生の子供だから弄ってはいけないよ!」とか、近所の子たちと遊んでいる時によく周りの大人からそういったことを言われていた記憶がある。いま振り返ってみると、子供の頃は村人にお世話になっていたのだなと思うのだ。
社会が不安定で暗闇の中にいるような時代において、人々に道徳や読み書きを教えることが教師の主な仕事だった。だからこそ、当時は教師に対する尊敬心が濃かったのだと思う。では、今はどうなのだろうと思ったときに「いや、現在もその気持ちは決して変わらないよ」と口にする若い同僚がいた。
平和と社会の発展とともに教育がますます重視されている現在。文字の読み書きはもちろん、技術や科学などが学校のカリキュラムの中に組み込まれている。では、それらを教える教師について、人々はどのように思っているのだろうか。クメール人が価値を置く教師に対する見方の現状をご紹介したい。(ノップ・ヴィサール)
目次:
1、教師になるためにはどうしたらいい?
2、教員養成学校の学生、思いを語る
3、親から見た教師のキャリアとは?
4、初等・中等学校の教員を教養するプノンペン教員養成大学(PTEC)とは?
5、教師の職について現役の先生が語る
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