4月10日、プノンペン駅とプノンペン国際空港を結ぶ「エアポートシャトル鉄道」が開通しました。
空いていれば車で約30分の市街地〜空港間の移動も、朝夕の通勤ラッシュ時には渋滞により1時間ほどかかることもしばしばで、特に空港に向かう際は「搭乗手続き、間に合うだろうか…」とヤキモキ。
鉄道なら定時で移動できて便利なはずだし、7月31日まではテスト運行期間で無料で利用可能。(※2018年8月3日追記:無料期間が2018年12月末まで延長されました。)ということで、ニョニュム編集部が実態を調査します! (これまでの移動はこちら→いつでもどこでもスマホで呼び出し! カンボジア生活に必須の配車アプリ使用レポート)
プノンペン駅で電車を待つ
11時30分頃、プノンペン駅に到着しました。駅はプノンペン市街地の北側エリア、セントラルマーケットから北西に700メートルくらいのモニボン通り沿いで、ロシア通りと交わる場所にあります。駅前は整備され、趣きある古い建物もリノベーションによってきれいに。
駅構内の天井は高く広々としています。
「まずは次の便の出発時間をチェック!」と構内を見回すも、時刻表は見当たらず…(南線=シアヌークビル行きの時刻表はある)。駅員さんに聞くと「すぐに来ます」との返答。うーん、何時!?
ホーム入り口の上に掲げられた電光掲示板には「Airport Shuttle operates approximately every 45 minutes(空港シャトルはおよそ45分間隔で運行中)」の文字が。遅くとも今から45分以内には列車が駅に乗り入れることがわかりました。
というわけで、それまで引き続き駅構内を探索していきます!
チケット売り場がありました。ただし、空港線は7月末までテスト運行期間として無料なので切符購入は不要。
シアヌークビル行きの鉄道南線(プノンペン〜タケオ〜カンポット〜シアヌークビル)の切符はここで購入することになります。
こちらの大きな看板は「Airport Shuttle Train」の車体案内。今後導入される車両の図で、8月から使われる予定だとか。
飛行機の自動チェックイン機も設置されていました! 一部の航空会社のみですが、列車を待つ間にチェックインを済ませておくことができます。(対応航空会社:ANA / QATAR / Emirates / SILKAIR / DRAGONAIR / THAI / AirAsia)
さらに駅構内にはコーヒースタンドも。長い待ち時間のあいだ、コーヒーとパンで持ちこたえることに。
45分が過ぎても列車は来ず、編集部スタッフはすっかり待ちくたびれてしまいました。
列車が到着
12時20分頃、ようやく列車が駅にやってきました!
現在運行中の車両は、客車1両の前後にディーゼル機関車が連結しています。
12時30分頃、降車・乗車が終わるとすぐに出発。ゆっくり走り出しました。
席はロングシート。エアコン(一般家庭用のもの)が5台付いており快適です。
さて、車窓を眺めつつ空港へ。線路の両脇すぐそばに住宅が並ぶ場所もありました。(沿線にゴミが散乱しているところが多いのはちょっと残念……)
空港へ到着
プノンペン駅からの所要時間は30分弱で、空港まではノンストップ。13時頃に到着しました。国道4号線を線路が横切り、空港の敷地内(駐車場)に新設された空港駅に停車します。
空港線開通にあたって新設された空港駅の待合室内は清潔で、エアコンも完備。快適に列車を待つことができそうです。
鉄道での移動はここまで! 最後に、押さえておきたい情報をまとめました。
鉄道の概要まとめ
・7月末まではテスト運行期間
・7月末まで無料。8月1日以降の運賃は未定
・現時点では、早朝5時半(プノンペン駅発の始発)から深夜1時過ぎ(空港発の終電)まで 約45分間隔で運行中
・プノンペン駅〜空港の所要時間は30分弱
・8月1日から新車両が導入されて有料になり本格運行を開始。運行間隔も狭まる予定だそう
・時間に余裕があり、コストを抑えたい人におすすめ(空港タクシーの場合は空港→市街地は12ドル程度かかる)
・カンボジアの鉄道を利用してみたい!という人もぜひお試しあれ
現時点ではおよそ45分間隔の運行ということもあり、発車時刻とタイミングが合わなければ、渋滞を考慮しても車やトゥクトゥク、バイクと比べてスムーズかというと悩ましいところ。
「小トリップ気分で列車の旅を楽しもう♪」という気持ちで余裕を持って空港に向かう場合や、空港から市街地への移動に利用してみるといいかもしれません。
ちなみにプノンペン駅では配車アプリ「Grab」が「駅から乗る場合、最大1万2,000リエル割引」のプロモーションを行っていた(2018年5月時点)ので、距離によっては「列車+Grab」を併用して、空港から目的地まで無料で移動できることも。
今後の本格運行によって利用者が増え、渋滞緩和にも一定の役割を果たすことを期待したいですね!
そして、紙面と連動した動画も公開中。 エアポートシャトル鉄道については2:43〜4:22でご紹介しています!
(NyoNyum 95号より)
・プノンペンの交通機関レポート続きはこちら→8路線まで拡大中! どんどん便利になる公共バスでプノンペン市内を移動しよう!
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