NyoNyum124号特集②:ロゴとマスコットキャラクターに込められた思い
NyoNyum124号特集②:ロゴとマスコットキャラクターに込められた思い
2023.04.23

今回は、いよいよ開催が迫ったSEA Games 2023についての特集をWebでも紹介します。

 

「開催迫る!SEA Games 2023 in Cambodia~奮闘するカンボジア人選手たちのトレーニング記録~

来たる5月にカンボジアでSEA Games(東南アジア競技大会)が初めて開催されることをご存知でしょうか。

準備に向けて政府が発足したSEA Games実 行 委 員 会(CAMSOC;Cambodian SEA Games Organizing Committee)を中心に、さまざまな準備がコツコツと進められています。

1959年の第1回大会から64年目となる2023年、カンボジア政府がようやく自力で開催を主催するに至りました。そして、史上初めて自国開催となったカンボジアの選手たちは、誇りを胸にトレーニングに取り組んでいます。

間近に迫った大会当日に向けて、コツコツと頑張っている選手やコーチ、支援団体の様子、そして SEA Gamesにまつわるあれこれをお届けします !

 

ロゴとマスコットキャラクターに込められた思い

ニェン・ヴィサールさん(向かって右から1番目)のロゴ作品と、リー・キムアーンさん(向かって左から2番目)のマスコットキャラクターの作品が厳選な審査で採用され、CAMSOCの委員長から賞金(約5,000ドル)を授与された(写真:情報省サイトより)

SEA Games 2023の準備は2016年から進められてきました。2019年8月23日にはSEA GAME 2023のロゴとマスコットキャラクターが公募。応募対象者は15歳以上のカンボジア人。

募集開始から約1年後の 2020年8月7日、最優秀賞を発表する式典が行われ、正式にロゴとマスコットキャラクターが公表されました。この日は SEA Games2023の開催に向けて 1,000日前からのカウントダウンを開始するタイミングでした。

 

SEA Games 2023のロゴ

金色のアンコールワットの下に金色の11個の輪と東南アジアスポーツ連盟のロゴ、真ん中には4色のナーガが並ぶ。アンコールワットはカンボジアの歴史上最も盛んな時代を象徴しており、現在ではカンボジア人のアイデンティティーと誇りの象徴でもある。

ロゴに主に使用されている金色は、カンボジアの富と健康、幸福を表しているという。ナーガは守り神であり、カンボジアの安定を見守ってくれる。緑、赤、青、黄色の4色のナーガのしっぽが一つに絡み合っているのは、東南アジアの団結と多様性を表している。

 

SEA Games 2023のマスコット

マスコットはオス・メスの2匹のウサギ。オスのウサギは「ボレイ」(団結という意味)、メスは「ロムドゥオル」(カンボジア国花)という名前だ。身に着けた衣装は、カンボジアの伝統的な格闘技である「ボッカタオ」の選手の衣装である。「ボッカタオ」は、2022年11月29日にユネスコ無形遺産に登録された。

ボレイの手には聖火が掲げられ、ロムドゥオルは手を合わせる。2匹が笑顔で主催国カンボジアを代表し、すべての人々に「SEA Games 2023にようこそ」と歓迎している。

ウサギをマスコットに選択した理由については、穏やかで、知的、公正、愛らしい動物としてウサギがカンボジア人に古代から好まれる動物だからだ。特にクメール文学の中でウサギは、動物の中で一番理知的な動物であり、多くの民話や物語に登場する。今年が卯年でもあるため、ウサギをマスコットキャラクターに選んだという。

 

SEA Games 2023のメダルのデザインとその意味とは?

メダルの片面には現代カンボジアのスポーツの繁栄を象徴するモロドック・テチョー総合競技場が手前に、その奥には国の独立を象徴する独立記念塔と長引いた内戦の終焉と現在のカンボジアの平和と繁栄、発展を象徴する戦勝記念塔が描かれている。

もう一面には SEA Games 2023のロゴの周りに7個のロムドゥオル(カンボジアの国花)が描かれている。これは、ポル・ポト政権を転覆させた1月7日の記念日を象徴しているという。

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