2014年3月、日本の支援を受けて1路線からスタートしたプノンペンの公共バス。それから4年、今では8路線にまで増え運行区間も拡がり、乗り換えればプノンペン内のあちこちに行けるようになっています。
プノンペンの交通機関、乗りまくりレポートの最後は、公共路線バス。空港から市街地へ、そして乗り換えてニョニュム編集部のオフィス近くまで。地元の人たちに混ざって利用してみました! (これまでの移動はこちら→空港〜プノンペン市内間で鉄道が開通! タクシーやトゥクトゥクとどっちが便利?)
バス路線図
プノンペン市内のバス路線図がこちら。今回は、青色の3番線から緑色の1番線に乗り換えて移動します。
空港前のバス停から乗車
鉄道でプノンペン国際空港に到着後、歩いて国道4号線に出て空港のすぐ前にあるバス停へ。
ここから「3番線」のバスに乗って東へ向かい、プノンペン中心部を目指します。
バス停の看板にはこの路線が停車するバス停がすべて書かれていて、空港前を通る「3番線」は青のライン。路線ごとに色分けされています。
13時15分、バスが来たので乗車していきます!
料金は前払い。運転席の脇に設置された箱に、乗車時にお金を投入します。運賃は、同じ路線ならどこまで乗るかにかかわらず1人1回1,500リエルとお手頃。長い区間を利用するほどお得です!
運賃を支払うともらえるレシート。車内でも降車時もレシートのチェックは特にありませんでした。
車内はこんな感じで日本のバスと変わりません。ちなみにこのバスは中国から寄贈されたものですが、日本からも今年中に80台のバスが無償供与される予定。日本はこのほかにも、専門家を派遣して運営改善の支援を現在も行っています。
1番線に乗り換え
降りたいバス停が近づいてきたら、ボタンを押して知らせます。車内アナウンスや行き先表示は一切ないので、自分の土地勘だけが頼り。今日はセントラルマーケット近くのバス停で降りて、事前にスマホに入れておいたバス停案内アプリ「Stops Near Me」で、次に乗る路線の最寄りのバス停を探します。
アプリではこんな感じで全路線すべてのバス停が表示され、自分の現在地もGPSで確認できるので、降りるバス停との距離もつかめます。
モニボン通りを南北に縦断する「1番線」に乗り換え。緑色のバス停で待ち、13時40分に乗車できました!
一緒に乗り換えたおばさんに車内で話を聞くと、「いつも買い物に出かけるときにはバスを使っているわ」とのこと。通学に利用しているという小学生もいました。路線バスは市民の足として定着してきているようです。
そんなこんなで13時55分、ニョニュムのオフィスに一番近いモニボン通りと毛沢東通りの交差点付近のバス停に到着しました!
空港からボントラバエク地区にあるオフィスのそばまで、1度の乗り換えで所要時間は約40分となかなかスムーズ(Googleマップでおよそ12km)。しかも料金は合計でたったの3,000リエル(0.75ドル)! 空港のタクシーカウンターで手配すると、市街地まで車なら12ドル、トゥクトゥクで9ドルなので、それと比べると激安で移動することができました。
ちなみにバスの車内は冷房がガンガンに効いていてかなり体が冷えたので、バス利用の際は何か羽織るものを持参したほうが良さそうです。
公共バス概要まとめ
最後に公共バスについて押さえておきたい情報をまとめました!
・2018年5月現在、プノンペン内を8路線が運行中
・運賃は各路線とも乗車距離にかかわらず 1人1回1,500リエル
・朝5時半から夜8時半まで10〜15分間隔で運行
・バス停を探すのに便利なアプリ「Stops Near Me」も登場
・車内アナウンスや行き先表示はないので、プノンペンの土地勘がない人には少しハードルが高いかも
・路面バスなので当然ながら渋滞の影響は受ける
2014年に公共バスが登場したときには「カンボジアにもついに公共の交通機関が!」と隔世の感を覚えつつ、自分のバイクや車、トゥクトゥクなどで「Door to Door」の移動に慣れている市民に受け入れられるだろうか? という疑問も抱きましたが、今回それなりに浸透してきていることが実感できました。
路線もだいぶ増えたので、アプリなどを活用して各路線が通るところとバス停の位置を押さえれば、便利なプノンペンの足となりそうです。
プノンペンの交通機関乗りまくりレポートはこれにて終了! 紙面の内容と連動した動画も公開中。公共バスは4:23〜5:28で紹介しています。記事と合わせてご覧ください!
(NyoNyum 95号より)
・乗りまくりレポートのスタートはこちら→渋滞知らずでスイスイ! 新交通サービスの水上タクシーに乗ってみました
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