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どうしましたか #22 胃食道逆流症について

NyoNyum Magazine にて連載している医療コラム「どうしましたか」

ケン・クリニック院長の奥澤健氏が、流行病の対策、風邪やけがの処置方法から、病院での出来事、おすすめのダイエット方法までいろいろな医学トリビアを愉快に綴ります。

今回は、胃がんの原因にもなる食道の炎症について。

胃食道逆流症について

「胸がムカムカあるいはモヤモヤする」「胸が痛い」「酸っぱいものがこみ上げてくる」「飲み込むときに引っかかる感じがする」「カゼでもないのに咳が続く」「声がしわがれる」。
これらはすべて胃食道逆流症(Gastro-esophageal refl ux disease;以下 GERDと略す。日本人医療者は『ガード』と呼んでいる)の症状である。

GERD は胃の内容物が食道に逆流しておこる病気の総称で、粘膜障害のある逆流性食道炎と粘膜障害のない非びらん性胃食道逆流症に大別される。
食生活をはじめとする生活習慣の欧米化にともない現代の日本人に増加している。

食べ過ぎ、早食い、高脂肪食、アルコール、喫煙、食べてすぐ寝る、肥満は胃酸が逆流しやすくなるので要注意だ。
カンボジアも日本と同じような生活習慣の変化をたどるのであれば、今後数が増えていくかもしれない。

軽症の場合は自然軽快することもあるが、不適切な生活習慣を続けると重症化してしまう。出血性潰瘍やバレット食道という特殊な病態を呈することもあり、これは食道癌の発生母地となりうる。だから放置せずに早めに治療を開始したほうがよい。

GERD の治療は胃酸の分泌を抑える薬が効果的で、長期に内服した場合の安全性も確立されている。ただし重症度に応じて数種類の薬を組み合わせる。
重症度の判定には内視鏡検査(胃カメラ)が必要となる。

(この記事は2014年2月に発行されたNyoNuym69号に掲載されたものを再掲しています。文中の情報は当時の情報です。)

コラムニスト:奥澤 健(おくざわ・けん)

医学博士
2010 年 2 月よりプノンペンにケン・クリニックを開業。1963 年生まれ。東京医大卒。キズを早くきれいに治す「湿潤療法」と医学的に正しい 「低糖質ダイエット・健康法」を指南。NyoNyum48号(2010年8月発行)より本コラム連載。

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