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どうしましたか #48 麻疹ワクチンをうちましたか?

NyoNyum Magazine にて連載している医療コラム「どうしましたか」

ケン・クリニック院長の奥澤健氏が、流行病の対策、風邪やけがの処置方法から、病院での出来事、おすすめのダイエット方法までいろいろな医学トリビアを愉快に綴ります。

今回は、大人になると重症化する麻疹のワクチン接種について。

麻疹ワクチンをうちましたか?

2015 年 WHO は日本をやっと麻疹の排除国であると認定した。
しかもこのときカンボジアも同時に認定している。

『排除』とは、その国独自のウイルスによる麻疹患者が 36 ヶ月以上発生していないということである。
カナダ、イングランド、メキシコなどは 1990 年代に、アメリカは 2000 年に、韓国とオーストラリアは 2014 年に認定された。

つまり麻疹対策では日本はカンボジアと同じくらいに遅れていたということになる。

今年 2018 年 3 月に沖縄で発生した麻疹が拡大し、愛知や神奈川にまで飛び火している。
台湾人の観光客が発端であり、日本独自のものではないことがわかっているので排除認定の取り消しになるわけではない。

麻疹の感染力はかなり強い。

感染者 1 人が他人に感染させる平均人数が、インフルエンザの 2 ~ 3 人に対して、麻疹は 16~ 21 人である。
空気感染するので、患者と同じ空間にいただけで容易に感染する。

それにしても、これほどまでに感染が拡大する理由は抗体を持っていない人が多いからである。

麻疹ワクチンの任意接種が開始されたのは 1966 年。
定期接種(1 回)開始は 1978 年である。

1 回だけでは効果が弱いことがわかったので、2 回接種を行うようになったのが 2006 年である。

成人になってから感染すると重症化しやすく、肺炎や脳炎を起こして死亡する例もある。

今までに、かかったことがない、予防接種を受けたかどうかはっきりしない人は、ぜひ 2 回受けていただきたい。

(この記事は2018年6月に発行されたNyoNuym95号に掲載されたものを再掲しています。文中の情報は当時の情報です。)

コラムニスト:奥澤 健(おくざわ・けん)

医学博士
2010 年 2 月よりプノンペンにケン・クリニックを開業。1963 年生まれ。東京医大卒。キズを早くきれいに治す「湿潤療法」と医学的に正しい 「低糖質ダイエット・健康法」を指南。NyoNyum48号(2010年8月発行)より本コラム連載。

ケン・クリニックホームページ

 

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48:麻疹ワクチンをうちましたか?