NyoNyum116号特集:③タケオのリゾート& 川エビを楽しもう!
NyoNyum116号特集:③タケオのリゾート& 川エビを楽しもう!
2022.01.26

現在カンボジア国内で配布中のカンボジア生活情報誌NyoNyum116号の特集では「カンボジアの休日を楽しもう!現地の人に聞く、新・リゾート徹底研究」について紹介しましたがそのWeb版も公開します。

 

「カンボジアの休日を楽しもう!現地の人に聞く、新・リゾート徹底研究

新型コロナ感染症の影響で、長きにわたり行動を制限されていたカンボジア。

11月に入ってようやくさまざまな制限が解除され、喜びに沸く人々の姿があります。

「移動ができるようになったらどんなところに行きたい?」とニョニュムスタッフに聞くと、今まで知らなかったいろんな「行楽地」があるよという声が。

実は、コロナ禍でも週末や連休を使って感染対策に配慮しながら、みんなアウトドアを楽しんでいたようです! いったいどんな楽しみ方があるの?

現地の人の「コロナ禍の休暇の楽しみ方」を覗いてみましょう!

前の記事:

 

タケオのリゾート& 川エビを楽しもう!

タケオ州といえば昔から天然の川エビが有名なのはご存じですか?ちょうど乾季に差し掛かった10月のある日、「そろそろタケオの川エビがおいしくなる季節だよね」とニョニュムスタッフの間で盛り上がりました。

さらにタケオには古代遺跡や自然の行楽地が数多くありますが、最近何やら楽しいレジャースポットもできたというのでリサーチ。

それをもとに、コンプールペイ(別称オンロンプニゥ)、トレイミァリゾート、8万4,000 体の仏像が安置されているプットキリーカンボジア寺院、そしてお楽しみの川エビを楽しむ旅に出かけました!

 

午前7時。トゥールトンポンエリアのニョニュム事務所を出発して、車でいざタケオ州を目指す。学校の再開が始まった時期であるとはいえ、都内中心地の人通りはまだ少ない。だが、271番通りからストゥンミエンチェイ地区へ入ると、郊外からプノンペン都内の工場に勤務する人たちの通勤ラッシュに出くわした。

この地域には、農業、観光業と並んでカンボジアの主要産業の一つである縫製産業の工場が多く、数万人ともいわれる工場労働者が住んでおり、彼らをターゲットにした屋台や食堂、市場などがひしめき合う。ストゥンミエンチェイを抜けて国道3号線に向かうため、プノンペン中心部を背にどんどん郊外へ進んでいくと、プレイソー地区に差し掛かる。

少しずつ点々とし始めるものの、工場地帯の余韻で数々の商店や賃貸住宅などが続く。中には建設間もない賃貸住宅もあり、コロナが落ち着いてから経済が活性化し、さらに都市機能が広がってくるのを待っているかのようだった。

そしていよいよ国道3号線に折れ、20分くらいしたところで朝食をとることにした。選んだお店は「504プルック・チュガン・ルギェイ・ヌック(朝はおいしく、夕方に思い出す)」といった変わった名前。

カンボジア人は朝食を外でとることが多く、この日も近隣住民と思われる人や、取材班のように移動の途中で立ち寄ったような人たちが多くいた。メニューは朝の定番ともいえるクイティウ、チャーハン、焼きそば、鶏肉や豚肉とご飯といったものが主流。この先あまり食堂がないので、この辺りで朝ごはんを食べておくのがおすすめ。

朝食を終えてしばらく進むと、カンダール州とタケオ州の境にあるコンピセイ郡に入る。この辺からようやく田舎の風景が広がるのを感じる。特にタケオ州には山が多く、山裾に広がる田園風景はカンボジアの牧歌的な景色そのもの。

そして、コンピセイ郡をしばらく進むとオンタサォムで道路が分岐。そこを左に折れて30km ほど進むと、最初の目的地「プットキリーカンボジア寺院」の看板が見えてくる。そこからさらに高床式の家や田園をわき目に8km ほど進めばそれがある。

約8万4,000体の仏像が安置されるプットキリーカンボジア寺院

コンプールペイ(別称オンロンプニゥ)やトレイミァリゾートを訪れる人は、まずこの寺院に立ち寄ってお参りをするのが一般的だ。寺院は2017年に建立された新しいもの。本尊である大きな仏像が東を向いてそびえており、その周りにはなんと8万4,000 体の仏像が安置されている。境内の中はきらびやかな金色に輝いている。訪れた人は思い思いのお祈りをして次の目的地を目指すのだ。

寺院を出て、8~10km ほどでトレイミァリゾートへ。タケオ州トラムコック郡に位置するこの行楽地は山に囲まれており、山の風景を見ながら水辺で食事をしたり、魚に餌をやってみたり、そして池でボート遊びを楽しむことができる。カンボジアの行楽客は、このトレイミァにちょっと立ち寄ってから、さらにコンプールペイへ向かうというコースをとる人が多いようだ。

コンプールペイリゾートに入ると池と山の風景が広がってみえるカンボジア人好みの茅葺きの食堂小屋が点々としている

トレイミァリゾートを少し見学した後、取材班は最終目的地のコンプールペイへ向かった。最近カンボジア人の間で話題になっているというこの行楽地。一体どんな楽しみが待っているのだろうか。

コンプールペイは2018年4月にオープンした新しい行楽地。コロナ禍において観光業として大きな打撃を受けたものの、行動制限が解除されてからは家族連れなどが週末に訪れてにぎわっている。敷地内にはきれいに整備された庭園や、さまざまな果樹農園、花畑、子供たちが喜ぶ動物の像が置かれた遊戯場などがある。

山の麓にあるコンプールペイリゾートハウス

山の麓に位置しているため、景色を眺めたり思い思いに記念写真を撮る人が後を絶たない。庭園の中には池もあり、アヒルの足漕ぎボートや手漕ぎの小舟に乗ってゆっくり遊覧を楽しむことができる。お弁当を持って訪れる人もいるが、食堂施設で鶏の丸焼き、焼き魚、スープなども注文できる。

日帰りだけでなく、宿泊をすることもできるコンプールペイ。リゾートハウスは部屋のタイプによって1泊35ドル、80ドル、150ドルの3種類。家族で、仲間と、恋人と、一晩ゆっくり過ごしていろいろなことを語り合ったり、歌を歌って楽しむなんていうのもいいのでは?

 

 

トレイミァリゾートとコンプールペイを訪れた人の声

コンプールペイリゾートの山の風景に感動したチャンニーさん

口コミで知りました。早速家族で行きたいと思い計画実行! 当日は晴天に恵まれ気分最高。山が目の前に広がるトレイミァリゾートでお昼を食べて、子供とアヒルボートに乗りながら時間を過ごしました。

涼しくなり始めた3 時頃に隣のコンプールペイに移動。家族連れや若者のグループなど多くの観光客が楽しんでいて、みんな笑顔で幸せそうでした。

山の麓の大自然の中に広がるリゾート地だったので、家族全員リラックスできましたよ。みなさんもぜひ、機会があれば行ってみ
てください!

トレイミァリゾートで家族全員で記念撮影を楽しんだヘム・チャンニーさん(左から2番目)

 

旅の醍醐味は「地元の名産」を堪能することにあり!?

ドット・ボンコン・トゥックドーン・クロオープ

プノンペンから国道3号線で77km。タケオ州の市街地に入り、独立記念塔北の道を進んで少ししたら東
に曲がり、ちょっと進むと公園が広がる。この辺りにはいかにも新鮮で、身がたっぷりかつ引き締まった大きな川エビが店先の水槽に並べられている光景が見られる。

大きなレストランから小さな食堂まで、名産の川エビを腕を振るって料理してくれる店がずらり。目移りしながらも今回は「スレイ・ニー食堂」というお店に入ることにした。

人気のメニューはエビの甘酸っぱいスープやトムヤムスープ、ココナッツオイル風味のエビ炒め、エビのグリルを多種多様な特製ダレでいただくもの。エビ料理以外にも、焼き魚、地鶏のグリル、定番のクメール料理とメニューも豊富だ。

エビは天然のものもあれば、自然に近い環境での養殖ものも。それをがぶっと口に入れると、口の中に甘味が広がり、ぷりっとした身の歯ごたえも抜群! もう天にも昇るような心地になる。

食堂経営者のスレイ・ニーさんによると、お店の一番人気は「ドット・ボンコン・トゥックドーン・クロオープ(香り高いココナッツミルクを付けて焼いたエビ)」。

このメニューは調理も簡単で、エビ本来の味をふんだんに生かせるのだという。天然のエビは9 月から1月頃が旬。特に、11・12月には身がたっぷり詰まったエビが堪能できるという。

気になるお値段は、お盆の季節などは少し値段が上がるというが、通常だと天然エビで1級40~50ドル/kg、2級30 ~ 35ドル/kg、3級25ドル/kg。養殖は1級35ドル/kg、2級23ドル/kg。お店は午前8時から午後9時頃まで(客がいなくなるまで)。客が多いのはランチタイムで、特に週末、祝祭日にはにぎわうという。

スレイニー食堂

 

水槽からタケオ州名産のエビをすくい取る、食堂オーナーの娘さん

 

焼きエビをカット

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