公務員の一員である小・中・高校の教師。この初等、中等と高等学校の教員を育成する学校は教育省の管轄下にあるものの、教員の応募と採用にあたっては、公務員省の管理・監視の下に置かれている。過剰採用を抑えるためには各地方の学校が要請した教員数をもとに、経済財政省と公務員省の監視の下で募集に関する再確認がされてから、その年の採用計画が決まるという。現在は教師の募集人数や条件などが以前より厳しくなってきているというが、教師になるための過程をみてみよう。
教員候補生試験を受けることができる者とは?
▲ 教師を目指す者は、教育省が定めた教員候補生試験を受ける必要がある。対象者は、高校卒業者や現役の大学生、又は大学卒業者(35歳以下)である。
▲ 応募する際に受験者は希望の小・中・高校の学校を選択し、所属する学校の校長先生から推薦書を書いてもらうことも条件。
※ 教員候補生試験はたいてい年に一回行われる。募集の知らせは主に教育省と公務員省のホームページ(FBページ)や教員養成学校、大学などで発信される。
どんな試験?
▲ 初等教育の教師を目指す受験者はクメール語と数学、一般教養という3つの試験を受けること。
▲ 中等・高等教育の教師を目指す受験者は希望の専攻科目と一般教養という2つの試験を受けること。
※ この試験に合格したら、教師教養学校で教師になるための勉強をし、卒業後は教師になる。
教員養成学校とは?
下記の教育機関から卒業したら、入学時に希望した学校に就職することとなる。
※初等・中等学校の教師の希望者はプノンペン教員養成大学(PTEC)かバッタンバン州の教員養成大学(BTEC)、または地方の師範学校で教師になるための教養を受ける。
▲ 高校卒業者(または大学現役)である教員候補生試験合格者は、4年間勉強する
▲ 大学卒業者で教員候補生試験合格者は、1年間勉強する
教員候補生試験を目指す大学生を紹介!
コン・ソクナーさん(19)はコンポンチャム州出身で、現在、プノンペン王立大学で言語学を専攻する1年生である。中学生の時から教師になりたいと思っていたが、高校卒業後の段階で教員候補生試験を受けるための勉強が足りないため、大学に入学して希望の専攻科目を勉強しながら、試験勉強をしているという。将来は中学校のクメール語の教師になれるように、教員候補生試験に挑みたいと意欲をもって勉強している。
※高校の教師を目指す教員候補生試験合格者は、国立教育研究所(NIE)で教師になるための教育を受けること。
▲ 大学卒業が必須条件で、国立教育研究所(NIE)で+2年間勉強
教員候補生試験を目指す大学生を紹介!
クン・キムホンさん(21)はコンポンチャム州出身で今はプノンペン王立大学で言語学を専攻する3年生である。幼いころからクメール語(国語)の教師に憧れていたため、高校生の頃から教員候補生試験を念頭に、様々な情報を収集しながら大学に通っていると言う。「大学在学中はいつでも教員候補生試験を受けることができます。実は去年に試験を受けたのですが合格できなかったので、今年も受験しようと思っています。教員候補生試験に合格するまで、大学在学中、または、卒業後になったとしても挑戦し続けるつもりです。もし、高校教師の候補生試験に受かったら国立教育研究所(NIE)へ移り、高校教師になるための勉強をします。クメール語の教師になるのは子供の時からの夢なんです!」
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