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どうしましたか #57 問診不可能なカンボジア人患者(後編)

NyoNyum Magazine にて連載している医療コラム「どうしましたか」

ケン・クリニック院長の奥澤健氏が、流行病の対策、風邪やけがの処置方法から、病院での出来事、おすすめのダイエット方法まで「カンボジアにおける医療のよしなしごと」を愉快に綴ります。

今回は、カンボジア人の問診が大変であるという話の続き。
カンボジア人のお話に関するある考察について。

問診不可能なカンボジア人患者

前回は、カンボジア人患者の問診に時間がかかるので苦労するという話を書いた。
受診に来た理由を要領よく話さず、まるで関係のない話が時系列バラバラにやたらと長く続くのである。

失礼ながら近隣諸国の人たちも皆こんな感じなのかなと思っていた。
しかし、カンボジアよりもさらにユルい(?)ラオスで、現地の日本人医師に聞いたが、そんなことはないらしい。

これはカンボジア特有の国民性なのだろうか?

その長年の疑問に対する答えが、A社の日本語が堪能なカンボジア人スタッフMさんのメルマガにあった。彼によると以下のようである。

  • 小学校から文章は長ければ長いほど良い、と教えられる。長いほど良い点をくれる。

→なるほど道理でお偉いさんの話もやたら長いはずである。

  • 大切なポイントを決めるのはあなた。

→分かりやすく端的に伝えるという概念がなく、自分の情報をすべて話す。
その中からポイントをくみ取るのはあくまでも聞き手なのである。

  • 自分の意見・感想ってなに?

→大学まで一度もディスカッションの場がないので、自分の意見をまとめる、伝えるということ自体、意味がわからない。
彼は日本留学時代に相当苦労したそうだ。

この10年間不思議に感じていたことが氷解した思いである。

改めて教育の大切さと怖さを知った。

(この記事は2019年12月に発行されたNyoNuym104号に掲載されたものを再掲しています。文中の情報は当時の情報です。)

コラムニスト:奥澤 健(おくざわ・けん)

医学博士
2010 年 2 月よりプノンペンにケン・クリニックを開業。1963 年生まれ。東京医大卒。キズを早くきれいに治す「湿潤療法」と医学的に正しい 「低糖質ダイエット・健康法」を指南。NyoNyum48号(2010年8月発行)より本コラム連載。

ケン・クリニックホームページ

 

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47:猫に咬まれて失明 !
48:麻疹ワクチンをうちましたか ?
49:ざんねんな( ?)デング熱ワクチン
50:風疹ワクチン「も」うちましたか?
51:手足口病は大人にもうつる !?
52:食あたりに気をつけて !
53:クリニック開業とインタビュー
54:狂犬病ワクチンがない !?
55:熱がないのにデング熱
56:問診不可能なカンボ ジ ア人患者(前編)