SANYO PACKAGE ASIA (CAMBODIA) CO., LTD.

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2018.12.17

ニョニュムでおなじみのカンボジア国内企業を訪問する「オ・ト・ナの社会科見学」。今回は私たちの生活に身近な商品の「パッケージ」を手掛ける「三洋パッケージアジア（カンボジア）株式会社」を訪問しました。

捨てるのが惜しくなるパッケージに出会ったことはないだろうか。そんなお菓子や化粧品のパッケージをはじめ、紙を使った立体ディスプレイや什器、ジグソーパズルなど、「カンボジア国内でいいもの」を作ろうと紙器業界に参入した日系の会社を今回は訪れた。

東京に本社を構える三洋紙業グループがプノンペンでこの自社工場を始動させたのは今年6月。「日本のトップクオリティー」をカンボジアで実現・構築し、「カンボジアの紙器産業を底辺から盛り上げる」ことを目的に進み始めて半年が経った。自社の売りともなる「清潔さと安心できる確かな品質」が現地の日系企業を中心に信頼を集め、最近ではカンボジアローカル企業からの受注も増えてきたという。

現在カンボジア人スタッフは、作業員16人と管理などを担う5 人。元々は紙業に関わりのなかった作業員だが、会社が目指すものや紙業のいろはを日本人の社長と工場長が一から時間をかけて教えてきたのだそう。時には危険も伴う業務を安全に行うため、妥協はできない。今後新規スタッフが入った際には、現在働く初期スタッフがリーダーとして皆を先導してほしい、と齊田洋三社長は語る。 1点からの注文や定形外のこだわりパッケージなど、顧客の細かいところに手が届く事業を目指す三洋パッケージアジア。国内での発注を諦めかけている方は一度相談してみてはどうだろうか。

企画制作室。厚さのある紙も印刷できるプリンターを導入し、まずはここで完成品と同じサンプルを作成する。オーダーメイドの注文や、数点の小ロット注文などに対応できる理由はここにあり。

工場長の真家雄二さん（写真手前）が細かくチェックし、スタッフが調整を行う。

カンボジアの紙器業界では、スタッフが作業場で飲食をしたり動物が侵入することも少なくないという。だからこそ、安全・衛生面は管理を徹底。工場施設内に入るには顔認証のセキュリティが、そして作業場に入る前には手洗い、スタッフ同士で身なりのチェック、エアーシャワーが必須。

合紙機と呼ばれるこちらの機械で薄紙と厚紙をローラーに通して接着する。ジグソーパズルや立体ディスプレイに使用する強度な紙はこうして作られる。

パッケージを作成する際に必要不可欠な打ち抜き機。現在は大中小の3サイズと厚紙専用機、全自動打ち抜き機の計5台がある。大きな紙を小さなパーツに切り分け、折り線なども付けるのだが、打ち抜いた後の余りが少なくなるよう工夫して抜き型を作るそう。写真の機械は、150トンほどの圧を加えて打ち抜くため、細心の注意を払いながら1枚ずつ手作業で紙を挿入していく。

打ち抜きなどが終われば、折りや糊付け、接着などの組み立て作業を1つの機械でまとめて行う。驚くべきは、すべてのオペレーションがアナログ（手）でされていること。何をどこでどのように動かすか、型ごとに異なる調整が必要だそう。カンボジアに導入されている機械の中でも最新モデルを使用しており、機能を最大限活用できるようカンボジア人スタッフが日々奮闘中だ。

最後の検品は人の手と目で行う。印刷や接着のズレ、汚れなどがないかを入念にチェックし、梱包作業を行う。

＜NyoNyum No.98より＞

三洋パッケージアジア（カンボジア）株式会社
SANYO PACKAGE ASIA (CAMBODIA) CO., LTD.

▼Add: No.142, St. Lom, Sangkat Kantoak, Khan Porsenchey, Phnom Penh
▼Tel: 023-900-134, 011-562-610（日本語）
▼E-mail: maie.sanyoshigyo@gmail.com
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