(日本語) パラスポーツinカンボジア⑧「日本のパラリンピアンとの絆」

TOP › 読み物 › スポーツ › パラスポーツ › (日本語) パラスポーツinカンボジア⑧「日本のパラリンピアンとの絆」

2020.11.06

パラスポーツパラスポーツ

NyoNyumにて101号から連載している、カンボジアで長年、障がい者スポーツ（パラスポーツ）の普及活動を行なっている団体、ハート・オブ・ゴールドの米山遥香さんが普及活動の様子を紹介するコラム Para-Sports in Cambodia! をNyoNyum WEBでも公開します。

第8回目の今回は、日本を代表するパラリンピアンとカンボジアの選手との絆を紹介します。

ハート・オブ・ゴールドとは

1996年12月に開催されたアンコールワット国際ハーフマラソンに関わった人々により、「スポーツを通じて国境、人種、ハンディキャップを超えて希望と勇気の共有を実現」することを目指し、1998年 10月10日にNGOとして発足。

2001年3月には岡山県よりＮＰＯ法人認定を、2012年には岡山市から認定ＮＰＯ法人となり現在に至る。

被災地や紛争地および開発途上国の子どもた達、障害者、貧困者層の人々に対して、スポーツや教育、そのほかの活動を通じて自立につながる事業を行い、苦境に立ち向かう人々や子ども達が人生にchallengeするための「希望と勇気」を持つことができる機会創造に寄与することを目的としている。

特に、途上国の人々が自分たちの抱える問題を自らの力で解決していけることを目指し、彼らの視点に立って、彼らとともに人材育成に力を注いでいく。
※HEARTS of GOLD公式WEBサイトより

パラスポーツとは

障がい者スポーツの世界大会として、1960年のローマオリンピックから行われていたが、「パラリンピック」という正式名称が使われ始めたのは1988年のソウルオリンピックから。

日本は1964年の東京大会から、カンボジアは2000年のシドニー大会から参加している。

最近、障がい者スポーツのことを”パラスポーツ”という名称で呼ばれることが多く、最近では日本国内でも様々なパラスポーツの大会が行われることが多い。※東京パラリンピック詳細はこちら

日本のパラリンピアンとの絆

みなさま、こんにちは。コロナ禍いかがお過ごしでしょうか。カンボジアはだんだんと平常に戻りつつあると聞きました。

私は 3 月に一時帰国して以来、まだカンボジアに戻れていませんが、日本でできることをやり、カンボジアでスムーズに活動するための準備期間だと思って過ごしています。

今回はカンボジア選手がとてもお世話になっている日本のパラリンピアンについて紹介したいと思います。

当会の本部がある岡山には日本で有名なパラ陸上チーム GROP SINCERITE WORLDAC（グロップサンセリテワールドアスリートクラブ）があります。

「岡山から世界へ !!」を合言葉にパラスポーツ選手を雇用・育成し、パラスポーツを通じて地域社会に貢献していくことを目的に活動しています。

選手兼監督の松永仁志氏を始め、世界記録保持者の佐藤友祈選手、日本記録保持者の生馬知季選手等が所属し、松永氏に指導を仰ぐために各地から岡山に集結し、トレーニングに励んでいます。

そんな松永氏には2017 年にパラキャンプとしてカンボジア車いす陸上選手 2 名とコーチへの指導を岡山にて実施していただきました。

2018 年には松永氏がカンボジアを訪れ、車いす選手 5 名とコーチに指導してくださいました。

めったにない機会なので、コーチと選手はしっかり学ぼうと、たくさんの質問をし、吸収していました。

前回の記事にも書いたように、松永氏が持ってきていたトレーニング機器をまねして作製したり、教わったトレーニング方法を実践したりと、指導がきちんと生かされていて嬉しく思いました。

私は選手から質問があれば松永氏に聞き、アドバイスをもらい、選手に伝えています。

松永氏からは今後もカンボジア選手のためにできることがあればサポートしていきたい、コロナが落ち着いたらまたカンボジアにも行きたいとおっしゃっていただき、引き続きカンボジアパラスポーツ発展のために協力をお願いしていきたいと思っています。

この記事を書いた人：米山遥香

カンボジア在住6年目の28歳。大学時代、健康スポーツについて学ぶ傍ら、カンボジアを支援する学生団体でボランティア活動を行い「将来カンボジアでスポーツ開発に関わる仕事がしたい」と思っていたところ、NPO ハート・オブ・ゴールドに出会う。卒業後にカンボジアへ渡り、同団体で2年間インターンとして活動し、3年目から職員に。