(日本語) 謎のもつ煮とニャムニャムおばあさん【インターン日記シーズン4⑬】

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2019.12.06

インターン日記シーズン4

スオスダイ！スースダイ！
高専機械科を休学してNyoNyumでインターンをしているせいしろうです。
(前回はNyoNyumインターンでの仕事内容について書きました。前回の記事はこちら)

先日、とある夜市にフルーツを買いに行き、ついでに露店で晩ご飯をを食べました。
いろいろ考えさせられる晩ご飯になったのでその様子をお伝えします。

ご飯を食べよう

ロシアンマーケットことトゥールトンポン市場は夜になると、市場をぐるりと囲む道にいろいろな食材や食品の露店が出現し地元の人でにぎわいます。

特に、昼間は駐車場として使われているマーケットの西側はご飯屋台がならび、多くの人が夕食を取りにやってきます。フルーツを買う用事をあきらめた後、何か食べて帰ることにしました。

なにがあるのかと遠目にお店を見てもわかりません。読めそうな看板とメニューはありません。あいにくみんな前傾姿勢で器の中もこっそり覗けません。

寒天のようなもの、きんとんのようなペースト、フルーツを入れた「あんみつ」のような見た目のものを出すお店は、なんとなくわかりました。

なにを食べようかと思いオロオロしていると、大変なことに気づきました。

なにこれ？

お店に近づいてディスプレイのようになっている棚をじろりと見ても、いったい何の何処でどういう調理を経たのかわからないお肉が置かれています。

すぐわきの市場で豚を半分に割ったものが売られているのを知っているので、怪しいぶよぶよを前にしりごみします。

舌が不器用な私は、食べてもきっと種類はわからないのでどれを食べても同じだろうと腹をくくり、ある「ひらめき」を試そうと、もつ煮のようなものを食べているおじさんの向かいに座りました。

ドイクニェ！

私の海外旅行における観念のひとつに、「隣のテーブルを指差して同じのをくださいと店員に伝える」というシーンがあります。注文方法も、何が出てくるかもわからない状況で思いだした「ドイクニェ」は「同じ」という意味を持つクメール語です。（このカタカナ表記はせいしろうの感覚ですので、正しい発音とは限りません。）

目の前のおじさんを指差して、「ソム、ドイクニェ」とディスプレイの向こうで何かを混ぜているお兄さんに声をかけました。

後はもつ煮込みが出てくるのを待つばかりです。

ニャムニャムおばあさん

注文してすぐおかゆが出てきました。おじさんがもつ煮込みと一緒に食べているご飯は実はおかゆだったようです。

おかゆと同じぐらいのタイミングで反対側から、濃い赤色の服を着た背の低いおばあさんが来ました。おばあさんはあごの前で両手を合わせて何かしゃべります。「ぶつぶつ　ニャムニャム　うんうん」といった具合で、皆目わかりません。ただ「食べる」という意味の「ニャムニャム」だけわかりました。

私はおかゆを指差して食べるしぐさをした後、皿をおばあさんの方に差し出しました。おばあさんは首を振ります。
私は忖度する心の余裕がなかったので、ドイクニェのおじさんがなにかを差し出すまで、正対して20秒ほど見つめ会いました。

そのあと、3人組の子供、おじいさん、少女が来て呪文を唱えては帰っていきました。

「伝えようとする意志に貧富は関係ない」
Picture OK?と言うことすらためらうにもかかわらず、そう思いました。

もつ煮込み

もつ煮込みは、ラッキョウ、瓜系の野菜、骨付きのぶよぶよしたお肉、チューブ状の弾力のあるお肉を煮込んだもので、少し不気味な触感におどおどしながら食べました。
味付けは醤油ベース、魚醤だったかもしれません。
ちょっぴり冒険して、いつものように感傷的になった2.5ドルの晩ご飯でした。

この国で思うこと

先日は、私的な理由で貧困層の子供たちに教育支援を行う団体の見学に行きました。彼らがスラムと呼ぶ町を歩き子供たちと触れ合いました。その日のうちに世界一周の話を聞いて、西洋人の集まるゲイバーにも行きました。この日は特別でしたが、この町ではこういう発見がいつもあります。それを見つけるたび、なんだかいろいろと煩悶してしまいます。

明日からもインターン頑張るぞ！！