Moi Moi ライフ #60 コロナ禍乗り越え、 自立したスタッフたち
Moi Moi ライフ #60 コロナ禍乗り越え、 自立したスタッフたち
2022.03.06

NyoNyum Magazine にて連載しているスローライフエッセイ「Moi Moi ライフ」
(「Moi Moi」とは、クメール語で「ひとつひとつ、ゆっくりと」の意味)

シェムリアップで暮らす小出陽子さん。自身が運営するカフェレストラン「Cafe Moi Moi」での発見や、NGO「アンコール人材養成支援機構:JST」の活動、JSTがサポートしている「バイヨン中学高等学校」の近況、そして普段の暮らしで感じたいろいろなことを綴ります。

今回は、「コロナ禍乗り越え、自立したスタッフたち」について。

 

コロナ禍乗り越え、自立したスタッフたち

姉妹で売店を始めた元スタッフ

一昨年11 月、コロナ禍が明ける見通しが立たない中、一時休業を決断したCafeMoi Moi でしたが、ついに完全に閉店することになりました。

突然のパンデミックにより観光客来訪が途絶えてから1年半。昨年11月にはカンボジアでも新型コロナウイルス水際対策のための渡航規制等が解かれ、シェムリアップ市内の道路整備もほぼ完成し、空港も再開、観光客受け入れ態勢が整ってきたこの時期になぜ?とお思いの方もいらっしゃるかもしれませんね。

理由はいろいろありますが、一番の理由は、その後、スタッフたちがそれぞれに自営を始め、彼女たちの商売が軌道にのってきていることにあります。例えば、勤続10年以上のスタッフ5名は、市内や村の自宅前のスペースで売店や食堂を営み始めました。地元密着型経営なので、近所付き合いからのお得意さんが徐々に増え、今後、シェムリアップの経済が回復していく流れで、さらに商売を充実・拡大できるのではないかという期待が膨らみ始めているのです。ただし、皆、口を揃えて言うのは、自分で商売を始めてみて初めて、自力で稼ぐことがいかに大変かということ、毎月必ず給料をもらえることのありがたさがようやくわかった、ということです。そうですよ〜、小さなレストランであっても、毎月の資金繰りだけでなく様々な気配りなどいかに大変だったか、ようやくわかってくれましたね…笑。

コロナ禍がきっかけで始まった新たな挑戦で、元スタッフたちはこれまでになく成長したようです。17年前、本業の傍ら始めたレストランですが、なんとかきれいに幕を閉じることができそうで、私も一安心。今後は彼女たちの自立を陰ながら応援していきたいと思っています。そして、Cafe Moi Moi を長い間支えてくださった皆様、ありがとうございました!

(この記事は2022年2月に発行されたNyoNuym117号に掲載されたものを再掲しています。文中の情報は当時の情報です。)

 

コラムニスト: 小出 陽子(こいで・ようこ)

一級建築士 ・ レストランオーナー
1992 年早稲田大学大学院卒。一級建築士。2000 年、UNESCO/JSA 遺跡修復オフィス建設のため、カンボジアに赴任。2005 年~ 2020 年、シェムリアップにてレストランCafe Moi Moi を経営。2005 年JST(NGO:アンコール人材養成支援機構)を設立し、農村地域の支援活動を始める。2013 年“アンコールの都の西北” に公立のバイヨン中学校を創設。2019 年には高校も併設され、現在、全校生徒1,000 人の学校運営を行っている。
JSTホームページ 

 

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38:4人目の勤続10年スタッフ
39:#cafemoimoi で繋がる輪
40:ノンちゃんはトリリンガル
41:粋なお福分け
42:魅惑のカンボジア発酵魚料理
43:NyoNyumとカンボジアと私
44:村の中学生たちの日常
45:中学校退学者のその後
46:バイヨン高校がほしい!
47:バイヨン高校、ついに開校!
48:他国事(ひとごと)ながら
49:”パプリカ“歌って英語授業!
50:”サイクリングブーム
51:将来の夢はYouTuber!
52:ナーガ・シンハ彫像修復プロジ ェクト終了!
53:Cafe Moi Moi コロナ禍で一時休業へ
54:バイヨン中高校先生方のコロナ禍副業
55:話し出したら止まらない“将来の夢!”
56:Moi Moi Farmでマンゴー狩り!
57:"一家に一農園"ブーム到来?
58:『インドラネット』
59:日本にもクメール寺院が!

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