パラスポーツinカンボジア⑱第4回カンボジアパラ陸上競技会を開催!
パラスポーツinカンボジア⑱第4回カンボジアパラ陸上競技会を開催!
2022.07.17

カンボジア生活情報誌NyoNyum 101号から連載している、カンボジアで長年、障がい者スポーツ(パラスポーツ)の普及活動を行なっている団体、ハート・オブ・ゴールドの米山遥香(よねやま・はるか)さんが普及活動の様子を紹介するコラム「Para-Sports in Cambodia!」をNyoNyum WEBでも公開します。

第18回目の今回は、「第4回カンボジアパラ陸上競技会を開催!」です。

 

ハート・オブ・ゴールドとは


1996年12月に開催されたアンコールワット国際ハーフマラソンに関わった人々により、「スポーツを通じて国境、人種、ハンディキャップを超えて希望と勇気の共有を実現」することを目指し、1998年 10月10日にNGOとして発足。

2001年3月には岡山県よりNPO法人認定を、2012年には岡山市から認定 NPO法人となり現在に至る。

被災地や紛争地および開発途上国の子どもた達、障害者、貧困者層の人々に対して、スポーツや教育、そのほかの活動を通じて自立につながる事業を行い、苦境 に立ち向かう人々や子ども達が人生にchallengeするための「希望と勇気」を持つことができる機会創造に寄与することを目的としている。

特に、途上国の人々が自分たちの抱える問題を自らの力で解決していけることを目指し、彼らの視点に立って、彼らとともに人材育成に力を注いでいく。
※HEARTS of GOLD公式WEBサイトより

パラスポーツとは


障がい者スポーツの世界大会として、1960年のローマオリンピックから行われていたが、「パラリンピック」という正式名称が使われ始めたのは1988年のソウルオリンピックから。

日本は1964年の東京大会から、カンボジアは2000年のシドニー大会から参加している。

最近、障がい者スポーツのことを”パラスポーツ”という名称で呼ばれることが多く、最近では日本国内でも様々なパラスポーツの大会が行われることが多い。

 

第4回カンボジアパラ陸上競技会を開催!

車いす 男子100m 

フンセン首相が、公共の場においてマスクの着用義務を撤廃すると発表しました。ここのところ新規感染者数はゼロ(5 月中旬時点)ということもあり徐々に日常を取り戻しつつあると感じています。

新型コロナウィルス感染拡大の影響もあり、1年延期となっていましたが、カンボジアパラリンピック委員会と共催で、ようやく3 月25、26 日に第4回カンボジアパラ陸上競技会を無事に開催することができました。

今回は、譲渡式を行ったばかりの、2023 年カンボジアが初の開催国となる東南アジア競技大会・東南アジアパラ競技大会のメイン会場として建設された新しいスタジアム(Morodok Techo NationalStadium)を使用しました。これまでコロナの影響で、道路で練習していましたが、久しぶりに競技場で走ることができて選手たちは本当に喜んでいました。合計32 名(立位27 名、車いす5 名、男性25 名、女性7 名)のパラ陸上選手が参加し、100m、200m、400m、走り幅跳び、砲丸投げの種目を実施しました。

男子 砲丸投げ 

カンボジア国内での大会が少ない中で、この大会を継続的に開催することにより、選手のトレーニング成果を発揮する場となり、モチベーションアップにつながります。また、スタッフの大会運営ノウハウの蓄積の場となります。また、前回の記事でも紹介した選手発掘事業で、新しい障害者の方々も招待することができ、障害者がスポーツを始めるきっかけにもなっています。

今回の大会開催にあたり実施した、クラウドファンディングを支援してくださった皆様、協賛企業としてご支援くださったActive People’ s Microfinance Institution Plc. 様のお陰で、今回大会を開催することができました。本当にありがとうございました。

 

この記事を書いた人:米山遥香


カンボジア在住8年目。大学時代、健康スポーツについて学ぶ傍ら、カンボジアを支援する学生団体でボランティア活動を行い「将来カンボジアでスポーツ開発に関わる仕事がしたい」と思っていたところ、NPO ハート・オブ・ゴールドに出会う。卒業後にカンボジアへ渡り、同団体で2年間インターンとして活動し、3年目から職員に。

これまでの記事

・第1回:ハート・オブ・ゴールドがカンボジアでパラスポーツ支援を始めたきっかけ

・第2回:カンボジアパラ陸上競技会と プノンペン補習授業校の社会科見学

・第3回:注目のパラ陸上選手を紹介!

・第4回:アンコールワット国際ハーフマラソンへ向けて&結果報告

・第5回:第10回ASEAN Para Games へ向けて

・第6回:陸上クリニックと絆フェスティバル

・第7回:カンボジア国内のコロナ禍でのパラスポーツの活動自粛と再開

・第8回:日本のパラリンピアンとの絆

・第9回:カンボジアパラリンピックデー

・第10回:コロナ禍でも前進

・第11回:クラウドファンディングに挑戦!

・第12回:ロックダウン下でのトレーニング

・第13回:いざ東京パラリンピックへ!

・第14回:東京パラリンピックで歴史的快挙!!

・第15回:第26回アンコールワット国際ハーフマラソンの開催決定!

・第16回:新スタジアム(MORODOK TECHO NATIONAL STADIUM)の完成とアンコールワット国際ハ ーフマラソン

・第17回:バッタンバン州にてパラ陸上選手選考会を実施

・第18回:第4回カンボジアパラ陸上競技会を開催!

 

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